かずがは顔を真赤にして怒って、教室から出て行ってしまった。たぶん竜の旦那を探しに行ったんだろう。
空になった弁当箱をしまって、また可愛らしく頬をピンクに染めたあの子に視線をもどした。


「つきあうの?」

「うーん、まさむねくんのこと、まだよく知らないから」


たぶん、それはないよ。と小さな声でつけたしたことに、俺様は心の中で安堵からの溜息をついた。


「竜の旦那は悪い奴じゃないけど、大きい声で話したりするから、びっくりしちゃうかもね」

「それにね、わたし、…すきなひとがいるの」