おばあちゃんが、力強い声でわたしたちにそう言った。内側からぞくぞくと鳥肌が立つような、生まれて初めて味わう感覚。なんだかとても、生きてるって感じがした。
「おい、今、話してた小幡って…警視総監だぜ」
そのことだけで、どれだけおばあちゃんが凄い人なのかわかる。たくさんの人が、今のわたしたちみたいにおばあちゃんに励まされて、色んな何かと戦ってきたんだ。
「あきらめなさんな、あきらめないことが肝心だよ」
さっきから一言も喋らない健二さんを見ると、健二さんはとても真剣な目でおばあちゃんを真っ直ぐに見つめていた。
「健二さん、頑張ろう」
「名前ちゃん…うん、頑張ろう」
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