「夏希…さん」
「あはは…バレちゃったねえ」

夏希さんは綺麗な顔で苦笑して、わたしの頭を撫でた。わたしはあの場から逃げてきて、唯一話しかけられそうな夏希さんについて歩いていたのだ。そしたら、翔太さんと理香さんが走ってきて、それぞれ健二さんの秘密をばらしてしまった。わたしは健二さんに聞いていたから知ってるけど、健二さんって夏希さんより年下だったんだ。皆がもつれながら健二さんを探している。夏希さんはその渦に巻き込まれてしまって、わたしはひとり残されてしまった。…一応、教えに行ったほうがいいかな。なんだかすごいことになりそうだし。

でも、わたしは逃げてきたんだった。それなのにそう簡単に戻っていくのはなんだか、やだな。…どうしよう

  
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