夢を見た。何故かまっしろでややファンシーな服を着た私と佳主馬。まわりは淡い色合いの現実ではありえなさそうな花畑で、いつから私の頭はこんなにふわふわになってしまったんだと思った。世界観に似合わず、やけに自我がはっきりした夢だ。
私と佳主馬は手を繋いで、花畑に延々と続くクリーム色の煉瓦の上を歩いている。左側にいる佳主馬の顔は、やや短くなったとはいえ他の人と比べると十分長い前髪に隠れて見えない。一言も交わさず、ひたすら煉瓦の上を歩いていく。
多少不安になってきたところで、煉瓦の道の向こう側に、だんだんと建物らしきものが見えてきた。これまたファンシーな白い教会のような建物で、そこには笑顔の陣内家の皆さん、お母さん、お父さん、前の学校の友達、今の学校の皆が私たちに手を振っている。
どういうこと?と聞こうと思って再び佳主馬の顔を見ると、何故か佳主馬は白いタキシード姿で、びっくりして私の姿も確認すると、ふわふわな白いウエディングドレスだった。
とうとう教会について、皆の声を聞く。
「結婚おめでとう!」
「お幸せに!」
パステルカラーの花弁が舞い、協会の鐘が私たちを祝福する。チャペルの中には、神父の恰好をした佐久間さんが…
「突然ですが、誓いのキスです」


prev next
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -