「…入るぞ」
「は、い」

どきどきと心臓が煩い
こんな高揚した気分になるのは凄く久しぶりだ
いつ以来だろう

「食欲あんのか」
「…あんまり、」
「そうか、」

土方さんは自然に出そうとした煙草を、不自然にポケットに戻す
きっと病人のあたしを気遣ってくれたのだろう
嬉しい

「…なあ」
「なんでしょう」
「おまえ、ここに住め」
「えっ」

少し、だけ顔を赤くしてその言葉を投げかけた土方さん
さあ、と体にまとわりつく熱が引いていく

嘘、

「あと、万事屋の仕事もやめろ」
「、どうして、ですか」
「…てめえ一人くらい養ってやる」

うそだ

「…あの、土方さん」
「なんだよ」

ありえない


「驚きすぎて熱さがりました」













「まじでか」
「はい」
「…まじでか」
「…っはい」
「おま、何泣いてんだ!」
「驚きすぎて泣いてるんです」


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -