「…入るぞ」
「は、い」
どきどきと心臓が煩い
こんな高揚した気分になるのは凄く久しぶりだ
いつ以来だろう
「食欲あんのか」
「…あんまり、」
「そうか、」
土方さんは自然に出そうとした煙草を、不自然にポケットに戻す
きっと病人のあたしを気遣ってくれたのだろう
嬉しい
「…なあ」
「なんでしょう」
「おまえ、ここに住め」
「えっ」
少し、だけ顔を赤くしてその言葉を投げかけた土方さん
さあ、と体にまとわりつく熱が引いていく
嘘、
「あと、万事屋の仕事もやめろ」
「、どうして、ですか」
「…てめえ一人くらい養ってやる」
うそだ
「…あの、土方さん」
「なんだよ」
ありえない
「驚きすぎて熱さがりました」
![](//static.nanos.jp/upload/h/hanzai/mtr/0/0/20100821110545.gif)
「まじでか」
「はい」
「…まじでか」
「…っはい」
「おま、何泣いてんだ!」
「驚きすぎて泣いてるんです」