布団に寝ている。
暖かいやわらかい布団
…あれ?
おかしい
うちに布団はなかったはず…

「っぁああ!!」
「うおっ」

がば、と効果音がつきそうなくらいの勢いで起き上がる。
はあはあと息を乱しているとぽたりと太ももの上に白いものが落ちた。
濡れたタオル。触ってみると暖かい

「…どうした、」
「…あ、」

見られてしまった。恥ずかしい
しかも土方さんに、

「な、んでもないです」
「そうか」

顔を赤くして返事すると、土方さんはそっけなく返した
そりゃそうだ。愛した人に似た人なんて、存在すら苦痛に決まってる
あの夜の土方さんを見れば一目瞭然だった。
だからもう真選組に関わるのはやめようと思っていたのに

「…ありがとうございました」
「おぅ」
「お邪魔になってしまうといけないので、私、帰りますね」
「おま、何考えてんだ」

鳩が豆鉄砲をくらったような顔をする
ああそんな表情もできるんだ

「帰ります」
「だめだ」

どんどんどんどん土方さんを好きになる
つらいだけ、なのに


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