「まっままままままま待ってください銀時さん!そ、そのっ…冗談ですよ、ね?」
「……俺はさあ、」

銀時さんが溜息をついて髪を掻き毟った。超緊張状態にあるあたしはたったそれだけのことにびくんと肩を揺らした。銀時さんが不機嫌そうな目でこっちを見る。一体どうしたのだろう、と顔を覗き込んだらいきなり抱きつかれた。どうしようどうしようと声も出せぬままもがくうちに銀時さんが肩口に顔を埋め首をべろりと舐めた。そのことに驚き過ぎて逆に冷静になってくるほどアレだった私は、一息ついて銀時さんの腰におずおずと手を回した。すると抱きしめるちからがきゅっと強くなる

「俺は好きだよ、お前のこと」
「ぎ、んときさ…」
「お前は、信じてくんないの?」

そう言う銀時さんの声色に、確信犯うんぬんなんてどうでもいいくらい心臓がうずいた。効果音をつけるならきゅんっとかがいいかもしれない。あたしは、銀時さんが好きだ。

「ほんとに…本当にあたしのこと好きなんですか?」
「ああ 好きだよ」

落ち着いた声は耳元で囁くように発せられムズムズする。

「あ、あたしも…銀時さんの事、すきです」
「………まじで?」
「まじです」

そう言うとなんだか凄く恥ずかしくなってきて今度は顔を上げた銀時さんと変わるようにあたしが銀時さんの肩口に顔を埋めた。綺麗なふわふわの銀髪がくすぐったい。

「すげー嬉しい」

そういうと銀時さんはあたしの顔を無理矢理あげさせてそのままキスをした。それなりにディープなキスだったけど嫌な感じはしなかった

「じゃあ明日、初デートも込めて一緒にケーキ食いに行こうぜ」



神様がいなくてもいいと思った


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