青峰誕生日

「今日は青峰っちの誕生日ッスよ!」
「早く言え馬鹿」

「って言うことなんだけどどうしよう」
「僕達じゃなかったらサッパリわからないであろう説明ありがとうございます」

黒子は私がとりあえず最寄りのマジバで買ってきたシェイクを啜りため息を吐いた。青峰の事について聞くなら影の黒子に聞くのが一番だと思ったのだ。

「今日中に用意できるアイツが喜ぶ誕生日プレゼント」
「それならちょうど良いのがあります。なにしろ無料で手に入りますし、彼はアレに目がないですから。」
「え、何ソレ」
「蝉」

「え?」
「漢字がわかりませんでしたか?セミですよ」
「いや、わかるけどさ」
「そうですか」

黒子は睫毛で瞳に影を作ってバニラシェイクばかり見つめている。何を考えているのかわかるようなわからないような。いやきっとサッパリわかってないんだろうな。

「私、青峰は捕まえるのが好きなんであって、別に飼育して喜んだりしないと思うよ。だったらカブトムシとかを好きになるでしょ」
「まったく同感ですね」
「じゃあなんでセミなんて言うの」
「わかりませんか?面倒なんですよ」
「ズバっと言うね」
「歯に衣着せるの苦手なんですよね」

そんなこと知ってるけどさ、バニラシェイクも貢いだじゃん。相談相手になってよ

「それは別に構わないんですが、…いや、やっぱり、それが嫌なんですよ」
「え?ちょ、どういう意味」
「相談されること自体は不快ではないんですが、答えのわかりきってる問題を突きつけられていることが不快です。」
「それを私に教えてくれればいいじゃんか」
「助言するのも不快です。#苗字#さんと青峰君なんてさっさとくっついちゃえばいいんですよ鬱陶しい」
「それができたら苦労はしないよ」
「苦労する必要はないんですけどね」

「なによ。なんでも知ってる風なこと言っちゃって」
「残念ですが君と青峰君を除いた僕らの中でなんにも知らないのは緑間君だけです」
「え、そうなの」
「バレバレですよ、君たち」
「え……」
「ああ、答えを教えてしまいました。もう僕面倒で生きていけません。どうして夏休み最後の平日にこんなつまらない相談の相手をしなくちゃならなかったんでしょう。メールでよかったじゃないですか。わざわざ呼び出して…もう帰ります」
「え、ちょっと。結局何あげればいいの」
「もうすぐここに青峰君が僕とバスケするつもりで来ますから、#苗字#さんでもプレゼントすればいいんじゃないですか」

え?

「うそ、ちょっと、黒子!」
「それじゃあ#苗字#さん、健闘を祈ります」

おい、本気で待て。置いていくなよ、おい、おい!

「おい…」

オチを書く気力がありませんでした。

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