右京とナツ 仲良しこよし

 
ナツと右京がいちゃいちゃしています。
受け同士のいちゃいちゃ苦手な方はお戻りを。





「なつなついい匂いがするくんくんなつなつ」
「お、近いなー近いなーウキョウくんいつにも増して近いなー」
「なつなつ久しぶりかわいい」
「あっ、シャツに手ぇ突っ込んじゃだめ、ウキョウくん」


 後ろからナツを抱きしめ、すりすりぺったり頬をくっつけて手はシャツに突っ込んでさわさわと腹を撫でる。右京の激しいじゃれ方に赤くなるやら青くなるやら、ナツは慌てたように手首をつかんで腹から引き離す。


「なつ、あったかい。いい匂い。洗剤変えた?」
「えと、うん、変えたけど」
「なつにぴったりの匂いだねはふはふ」


 久しぶりに会うからか、普段より激しめのスキンシップと鼻息。手首を離せばあちこちに触れてくすぐったく、笑うと右京が嬉しそうにする。


「う、ウキョウく、勉強しよ?」
「うん、なつ堪能してからね」
「きょ、今日加賀さんは」
「お仕事。だからなつ、ふたりきりだね」


 すすと頬を撫でられてこれ以上ないくらいに真っ赤になるナツ。顔を扇ぐ姿を、後ろからぺったりくっついたまま見ている。ナツの、しっかりと引き締まった身体を抱いているととても落ち着く。加賀とは違う満足感と安心感。


「今日はおっさんも出張だしね」


 ぱきっと、腕の中でナツが固まる。どうやらその事実を忘れていたらしい。さきほどまでのふにゃん顔はどこへやら、右京は妖しく笑ってナツの腰を触る。


「邪魔する人は誰もいない」


 まだ玄関から一歩も動いていない。あばば、と動揺するナツ、じたばたしながらなんとか腕から抜け出そうとするものの、なかなか右京の腕は頑丈だった。ほっそりしているのに。


「うきょ、う、うきょうく」
「なつ、なつはなんでそんなかわいいの」
「ひえええ」
「なつ、今日はなかよくしようね」
「あわわ」
「帰さないよ……」


 デニムの隙間から指を差し入れ腰をこしょこしょ。びくりと身体が震えて、ぷるぷるする。かわいいなぁ、と心の中で繰り返す右京の手は止まらない。

 が、

 がっちゃん。
 ドアのかぎが開く。


「おじゃまします!」


 くっきりした声はナツがよく知った優しいお兄さんのそれで。


「だんさんー」
「鬼島社長から『嫌な予感がするから様子見てきて』と言われてやってきましたどうも。お勉強が円滑に進むよう、不肖ながら相羽談がお手伝いさせていただきます!」


 長めの金髪に整った顔爽やかな笑み、派手な柄シャツ細身のダメージデニム。
 ナツをさらりと右京の腕から奪い取り、さぁお勉強しましょうね、と上がり込む。


「加賀さんから鍵お借りしました。お二人のことお願いされましたのでがんばります」
「……おじさん」


 いつの間に、と呟く右京。ナツは安心したように息を吐いた。しかしその手首を掴んで右京が囁く。


「また今度、ね」
「ひっ」
「お預けされた分だけ、おいしくなる」
「ひわい」


 談の後ろに隠れたナツを、右京は猫の目でじっと見つめていた。

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