透け透けのベビードールや小悪魔風の黒フリル、しましま、超マイクロビキニ、制服、ナースなど、風俗店やAV業界を辿って厳選した下着やコスチューム類を揃えた。
スタイリスト、カメラマンもそちらのプロを呼び(全員趣味は男の子を可愛くすること)、シノは複数のお兄さんにはぁはぁされながら写真を撮られまくった。
恥ずかしいよ、といえば喜ばれ、指示通り動くと歓声が湧く。異様な雰囲気の中、佐々木は壁際で静かにシノを、舐めるように見ている。
「社長、やばいですよこの子絶対売れますって! 男の娘アイドルでぜっったいいけます!」
「声も可愛いし顔も可愛いし、若干肉乗ってるとかも最高じゃないっすか!」
「羨ましいっす社長! あんな可愛い子を好き放題ぺろぺろできるなんて!」
撮影した写真をチェックする際もいちいちテンションの高い声が上がる。
「やっばい、透け透けベビードールの、この可愛いお乳の透け具合と寝そべった時のおしりが! 太腿が! むっちむちたまらん」
「うさぎちゃん風のふわふわ白ビキニすげえ。ローライズでお腹ちょっと乗ってるのがやばい可愛い」
「マイクロビキニとかもう事件レベルな……ちょっとふっくらしてる下がっ、はぁはぁ」
「アヒル座りできるなんてもう女の子だよ。ぐわぁぁ、この上目遣い!」
「メイド風下着の写真一枚っ、一枚ください!」
「こんなナースに! いたずら! されたい!」
わあわあ盛り上がる男たちを他所に佐々木はシノの元へ。並んだ衣装たちを興味深げに眺めるシノの肩を抱く。
「シノちゃん、なにか気に入ったのあった?」
「ピンクと茶色の……あ、これ。いちごチョコみたいなベビードール、可愛い」
「ああ、可愛かったね、これ。全部似合ってたけど、セクシー系よりちょっとかわいい系入ったのがシノちゃんには似合うよね」
「おじちゃんは? なにかよかったの、あった?」
「俺は全部好きだよ」
「なんか選べ、って言われたら?」
「難しいな……あ、リボン身体に巻いただけのやつと、警察官の格好、好きだったよ。こんなかわいい警察官いたら捕まりたいくらい」
「リボン身体に巻いたやつ、ちょっとボンレスハムっぽくなかった?」
「……いや、そこまでじゃないよ。むっちむち感が出てて可愛かった」
かくして出来上がったシノの写真集。お金は一切いらないから一冊くれと拝み倒され、撮影に協力してくれた人にのみ配布された。
ちょっとえっちな写真集が人のところにあるのは恥ずかしいが、さすがプロの手で作られたとあってきれいな作品に仕上がっている。
「やっぱりかわいい」
企画した佐々木は嬉しそう。そんな佐々木の姿と、普段よりきれいな自分に満足したシノだった。
「ナツくんもやる?」
「やりません」
「えー、満和くんと百合っぽいいちゃいちゃ過激写真撮ろうよー有澤が絶対出資してくれるしさースタジオとかもいいのあるよー?」
「やーりーまーせーん!」
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