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おやすみ





まどろむ意識の中、すやすやと寝息をたてる彼を見つめる。
いつも通り、私をぎゅっと抱き、寝ているときも離さない。



エースの暖かさが心地よくて、逞しい胸へと頬をすり寄せる。



「…ん、」



もぞりとエースの体が動き、私とエースの間に空間が出来た。
少しして、ゆっくりとエースの目が開かれる。
寝起きの半分しか空いていない目がどうした?と聞いて来る。



「ごめん、エース。起こしちゃったね…」
「…いや、大丈夫だ」



まだ眠いのだろう。
大きな口を開け欠伸をし、片手で目をこする。



「眠れないのか?」
「ううん、うとうとしてたとこ」



そうか、と、ふわりと笑い、エースは私の髪をなで始めた。


あ、きもちいい。


普段のエースからは考えられないくらい優しく私の髪を撫でてゆく。
ゆっくりと繰り返されるそれは心地よく、私は目を閉じた。
眠る前のふわふわと意識がさまよう独特の感覚がする。



「俺の夢みろよ」



額にエースの唇を感じた後、私は深い眠りへと意識を手放した。







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