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マルコと7歳児





「ねぇねぇまるこー!」
「あ?なんだよい」
「これなぁにー?」



そう言って机の上にあったエターナルポースを手に取り、最近この船の仲間になった7歳の女、の子、は俺を見上げた。
他に愛想のいいヤツなんてたくさんいただろうに、何故か俺が一番に好かれてしまって、ガキのお守りなんかすることになっちまった。



「………エターナルポースだ」
「…………ふーん」



読書中の俺の膝に断りもなくよじ登り居座る。少し大人しくしていたかと思えばこれだ。コイツは、口を閉じるってことを知らねぇ。



「じゃあさーまるこー」
「あ?」
「エターナルポースってなにー?」
「永久指針。」



適当に返事をしながら読み進めた本のページを捲る。
ふわふわと揺れる髪が目の前で邪魔をするが、それすらも気にせずに目が字を追う。



「ふーん??」



理解等していないだろう小さな頭はやはり俺の読書の邪魔をするが、ふとその頭が上を向いて、ぱちりとした大きな目と、俺の視線がかちりと合わさった。



「まるこ本楽しい?」
「……ああ」
「わたしといるより?」



………。



「……いや。」



ガキの扱い方なんて、わからねぇ。
けど、顔いっぱいで嬉しそうな顔されちゃ、YESなんて答えられるわけねぇだろう。


栞も挟まず閉じちまった本を机に投げて、俺は自らマニュアルなんてねぇ面倒臭ぇタスクと向き合った。











(で?何がしてぇんだい)
(んー、肩車してっ!)
(…部屋ん中でか)
(ううん、船の中、たんけんしよう!)
((んなもん十分知り尽くしてるよい…))
(はやくはやくっ!)
(うわ、ひっぱんなっ、)





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