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トロピカル星人我慢するの巻





「なーなーミアー!」
「なぁに、エース?」
「俺達で親父を海賊王にしたらよ」
「うん」
「俺と結婚しねぇ?」
「えっ!」



ぽっと頬を染めたのは、今サラッとプロポーズしやがった末弟エースの女だ。まぁ、俺の妹でもあるわけだが。



「え、エース、それって、プロポーズ?」
「おう!いいだろ?」
「えへへ、うん!嬉しい!」



全くコイツらは、船のど真ん中でなにやってんだか。
人目くらい、少しは気にしろよい。



「私、おっきな家に住むのが夢だったんだよねー」
「仕方ねぇなー。じゃあ俺が建ててやるよ」
「ホント!?でもエースちゃんと建てれる?」
「まー、なんとかなるだろ!」
「ちゃんとしたのじゃなきゃ嫌だからね」
「そうかー。じゃあそこはプロに頼んどくか」



ぷぅと頬を膨らましたミアに、エースはない知恵振り絞ってプロに頼むという決断を出した。
まー、妥当だろうな。



「あっ、でもそしたらお金もいるよね……」
「金か……」



ふたりで困った顔をして考え込む。
まぁ、一人は考えてるフリだがな。

エースは筋金入りの馬鹿だが、ミアはそんなエースに付き合ってやってるだけだ。つっても、ミアはそんな馬鹿が可愛いらしく、本気で好いてるみてぇだけど。



「あ!俺いい事考えたぜ!」
「なになに?」
「ミアが俺を海軍に連れてきゃいいじゃねぇか」
「えっ??」



エースお前、アホか。
たぶん、同時にミアも同じ事を思ったのか、目が点になっている。



「エ、エースを海軍に?」
「おう。そしたら結構な金手に入るだろ?」
「う、うん。まぁ。5億もあったらかなりの豪邸が建てられると思うけど…」
「な?これでミアの夢叶えられるな!」



本当に嬉しそうに眩しい笑顔を向けてやがるが、悪ィ、俺はもう笑い出しそうだ。
ミアもよくこんな馬鹿に付き合うよい。



「エース、それ、いい考えかもしれないけどさ……」
「だろ?」
「でも、そしたら、エースと一緒に暮らせなくなるよ?」
「ん?なんで?」
「………。エースが海軍に捕まっちゃうでしょ?」
「…………あっ」



アホだ。マジでアホだよい。



「だーかーらー。私にいい考えがあるの!」
「なんだなんだ??」
「エースじゃなくて、マルコを海軍に連れてけばいいのよ」



おい。
待てコラ。



「それいいな!」
「でしょ?そしたら、額も少しだけ多いし、何不自由なく2人で暮らせると思うのよね」
「じゃあ後でマルコに頼んでくるか」
「うん、頑張って!」
「ってお前…。“頑張って”じゃねぇよい……!!」
「げ、マルコ!」
「あ!マルコ!丁度いい所に来たなー!」
「てめぇは黙ってろ!この馬鹿弟が!」












(ミア!てめぇ馬鹿な事ばっかりエースに吹き込んでんじゃねぇよい!)
(えー、だって何でも信じてくれて可愛いんだもん)
(信じる分タチが悪ィんだよい。いい加減にしねぇと鉄拳だからな)
(きゃーこわーい!エースぅー、トロピカル星人が虐めるー!助けてっ(棒))
(なにーっ!トロピカル星人!俺のミアを虐めるんじゃねぇ!)
(……………(本気でむかつくが耐えろ俺…。))





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