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「つるこお前知ってたのか?」

「なんとなく、ね。」


少し責めるような口調になったぽっぽの声につるこが俯いて答えた

口から漏れ出すように吐き出される声はつるこの苦しさに比例しているようで

胸に少し痛みを感じる私がいた


「大分前から付き合わされてたの。居もしない彼女へのプレゼント買うのにね。」


ため息、いや、呼吸音だったのだろうか

一息おいてもう一度話し出す


「リボンのついた白いワンピース。」


今さっきあの光景を見た私たちにとってそれは重い言葉だ

ゆきあつはそれほどまでに追い詰められていた

それを明確にした言葉が少し恨めしい



「これで、よかったのか?」

「ええ、一度膿は出しきった方がいいのよ。殴ってやって少しは頭も冷えたんじゃない?ま、アイツ根っから腐ってるから膿出しきったら何も残らないかもしれないけど。」


つるこの言った言葉は確実に私への気遣いの一言が添えられていて

私にとっては有り難くも複雑な気分になる言葉だった




私達はこれから何処へ向かうのだろうか

何か得体のしれない物に追い詰められている気がして

漠然とした何かは正体をみせず

けれど着々と黒い影が心を侵食している

道を照らすはずの光はもうずいぶん前に無くしているのだ



そこまで考えて頭を振る

光はいまここにいる

私達の前に現れて私達をあの頃に連れ戻してくれようとしているのだから


私はただがむしゃらに光を手伝うだけだ

光と言う名の私達の友人、めんまを

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