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「バイエルンだけで?」


可愛らしいこえが聞こえた

この声色は聞いたことはない

直感的に多分あなるだ

もうみんな集まってるのか

「ごめんー!遅れた!」

「おっ!かなた、遅刻だぞー!」


ぽっぽが笑いながら駆け寄ってきた

この行動はあの頃から変わらない

ぽっぽはいつもじんたんに憧れているわりに私と一緒に行動することが常で

私としてもそれが普通でそれが心地よかったのを覚えている


「あ、かなたなに持ってきた?俺ら4人も集まってバーベキューの材料バイエルンしかなくてよぉ!」

「え、うそ。私、野菜と果物しかないよ?」



エコバッグをごそごそとあさる

下ごしらえの終わった野菜と食べやすいサイズに切り分けられた果物


「肉ねぇのかぁ...いや、食えないもんじゃなくて良かったわ!さんきゅーな!」

「うん、お肉も持ってくれば良かったなぁ。...でさ、あなるとつるこであってる?」

「そうそう!あっちのケバめのやつがあなるで、あっちの黒髪がつるこ!二人とも雰囲気かわったよなっ!」


指差して確認すると肯定がかえってきた


「ケバいとか言うな!」


あなるは少し怒ってたけど


「久しぶり、あなる、あっ、鳴子のかいいかな?つるこも久しぶり!」

「もういいわよ、久川とかそう呼ぶし。... かなただよね?」

「うん、てか私そんな変わった?皆驚くし。」



これはこちらに帰ってきてからの密かな疑問

自分ではあまり変わったようには思っていなかった

だけど回りの人の反応を見る限りその認識は間違っているようで

少し気になっていた



「んー、何て言うのかな、服のセンスとか変わってるし、そこが一番の要因かも。」

「そうね、少し子供っぽくなったかもしれないわ。」



んー、あんま気がつかなかったなぁなんて返事を返して

心のどこかで冷静な自分が「ウソつき」と言うのに気づかないふりをした





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