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じんたんやぽっぽと再会した

それは思ってもみなかった出来事で少し困惑してしまったけれど

予想以上に私にとって嬉しいものだった


ぽっぽは外見こそ変わったものの内面はそのままだし

じんたんはじんたんだった


ドイツに行っていた3年間はあまりにも長く

日本に戻ってきてすぐの私には辛いものがあったけれどあのあと皆で話すのは楽しかった



ぽっぽの旅行の話


「こないだは東南アジア回ってさぁ!」


東南アジアの何箇所かが色づいた地図を指差しながら興奮ぎみに話すぽっぽは図体が大きくなっただけで中はかわってないようだった

私の中のどこかであの頃と変わらない表情にほっとしている私がいるのを無理やり無視して話を聞く


「かわんねぇな・・・。」


じんたんの声が私の中で驚くほど鮮明に響く

胸が私を責めるようにズキリと痛んだ


「・・・変わらないものなんて・・・ないよ。」


口の中で小さく呟いたその言葉は吸い込まれるように空気の中に消え


「結構かわったぜ?ジャングルクルーズ?」


ぽっぽの一言にかき消された



「ごめん、私そろそろうち帰るわ・・・、じゃ。」

「え、来たばっかじゃんかかなた!」

「もう遅いしさ、ごめん。」


そう言って私は秘密基地の扉をあけて駆け出した

変わらないものなんて、無い

その一言は誰に聞かれることも無く私の中に響くだけ

誰に聞かれなくていいのだ

なぜなら

これはあのときの自分に宛てた言葉なのだから


きっかけがあれば全ては劇的に変わる

きっかけが無くても緩やかに変わる

たとえ私たちの中の時間が止まっても

関係が変わらないわけじゃない


アレがあったから

アレがあったから私たちの時間は止まったまま関係だけが変わってしまった



夏の獣が蛇口を硬く閉めてしまったから




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