ねぇ、覚えていますか?
私が恋をしたのは、高校に入学してからちょうど一週間目



中学からあまり勉強もしていなかったから、いい所にもいけず家の近くの高校に入学した

だけど、その高校は不良ばかりが集まるいわゆる超馬鹿高で

多少なりとも高校生活に夢を見ていた私は入学式の日に金髪にーちゃんを見て一瞬で崩れ落ちた

その頃は、頭が悪い私も不良とは絡まず

いや、不良に対しての少しの偏見すら持っていて

近づこうとすらしなかった





入学してから一週間程たって、やっと不良達のいる高校生活にも慣れ始めた時

私は校内で、見知った人物を発見した

それは、中学校の帰りによく寄って食べていた、


たこ焼き屋さんのお兄さん


私が行くといつも店長に内緒で一つ多くたこ焼きを付けてくれた優しいお兄さんだ

にっこりと笑って差し出してくれるたこ焼きはおいしくて大好きだった

でも、何でお兄さんがここに?




「もしかして・・・・いや・・・だって・・、」


少し言ってしまうと、お兄さんは高校生には見えない。

だけど、制服を着ている。



「・・・・・嬢ちゃん?オーィ。」



大きな体をしているし、しかもあんなに声だって低いのに。

制服・・・・?



「嬢ちゃん?・・・どうしたァ?」



その時私は始めて話しかけられているのに気が付いて

声が降ってくる頭上へと頭を上げた

見上げると其処にいたのはお兄さん



「お前、よくたこ焼き買いに来てた嬢ちゃんだよな?高校、ここになったのか。」

「は・・・はい。たこ焼き屋のお兄さんは、なんでここに?」



なんとも間抜けな質問をしたと思った。

高校に制服を着て来ているんだから、ここの生徒で間違えないはずなのに。



「あぁ〜、俺は一応三年だかんな。たまには来ねぇと。・・・つぅーことは、嬢ちゃんは俺の後輩か!」


そう言って私の頭に手を載せ、頭をわしゃわしゃとかき混ぜながらお兄さんは笑った。

私の頭をかき混ぜる手は、大きくて無骨なのになんとも私を安心させる。

私が猫だったら、簡単にゴロゴロと喉を鳴らして擦り寄っていただろうと考えると、なんだか楽しくなって私も笑った。












それは、触れ合った手から伝わる暖かさ



「名前、なんて言うんだ?」
「笹原チカです。」
「チカ、な。俺は、東条英虎。」
「分かりました。東条さん。」










===後書き===

東条夢〜!
アニメ開始おめでとう!!!
早く東条さん出てこないかなぁ〜(*´ω`*)
関さんの東条さん楽しみだよぉ〜!!!


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bkm
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