過去拍手 春
「おはようごさいます近藤さん!」

「おはよう、今日も頼めるかい?」


最近局長が花屋に通いつめていると噂になっていたから俺は副長に命じられてそれを確かめに来た

どうせいつもストーキングしている新八くんのお姉さんにでも送っているんだろう


そう思っていた



「近藤さん、今日はどんな感じにします?」

「ん、俺はそういうの分かんねぇからな・・・君が選んでよ。」

「そうですか?・・・じゃ、これなんか如何ですか?」



にこりと花屋の彼女が笑って差し出した花はなんとも可憐で儚いイメージの花

局長はその花を受け取り嬉しそうに笑った


しかし俺は確かな違和感を感じていた

その花はあまりにあの人のイメージには合わない

あの人はどちらかと言えば、というより確実に逞しく、勇ましい

それはもう男顔負けに

そんなあの人に贈るにはあまりに儚い花


それは、


花屋の彼女にぴったりで






嬉しそうな局長が花屋から向かったのは屯所の自室



俺はどうやら上司の新たな恋を目撃してしまったらしい





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