Dream | ナノ

好きなのはウスラトンカチ





俺には好きな奴がいる

 いや、好きなんて言葉で表せないくらいの、大きな想い

 だが、そいつは他の奴にも、好かれてる

 沢山の奴らが、あいつのことが、好きだと言う

 恋愛なんか、ほとんど興味が無い俺でも分かるくらいあいつのことを好きなやつはたくさんいる

 だから、そんかやつらにとられる前に、言ってしまおう

 この想いを伝えてしまおう




 私には好きな人がいます

 好きなんて言葉で表す事ができないくらいの、大きな想い

 だけど、その人は他の人にも好かれてる

 沢山の人があの人の事を好きだって言う

 鈍いとよく言われる私でさえも、友達が言っているのを聞いたことがある

 だから、友達に負けないくらいに我武者羅に言ってしまおう

 この想いを伝えてしまおう










「マコト、今日放課後教室に残ってろよ!!」


いきなり言われた言葉に私は少し唖然とした

普通こんな事をクラスメイトにいわれたら驚くだろう

だけど、私がビックリしたのは、そこじゃなかった

その言葉をかけた人

その人が、私が好きなサスケくんだったから


「あっ、待って!!」


マコトはサスケを呼び止めようとしたが、すぐ帰ってしまってもうそこにはいなかった

「(私サスケくんに悪い事したかしら?)」


今さっきは驚いて考えられなかったが、ふいにそんな事が頭によぎって、不安になる


そんなことを考えている間に時間は過ぎ、放課後になる

誰もいなくなった教室で、考え続けるがあまりピンとこない

そんな時ドアがガラガラと開く


「マコト呼び出してごめん。なんだ、言いたい事があるんだ。お前に。」

「私も言わなきゃいけないことがあって、」

2人ともなんとなく黙り込むが、サスケがその空気に耐えられなくなって口を開く

「俺、さぁお前の事が・・・・・・・なんだよ。」

「んっ、何?聞こえない。」


サスケの顔は猛烈に赤くなり、吹っ切れたように大きな声で言葉を放つ

「マコトお前が好きなんだよ、俺は!!」

「えっ、嘘。」

「うそじゃねぇ。お前は」

「私も好きです。サスケくん。」