誓い2
「こりゃ、凄い人みつけちゃいましたねぇ?」
面白い霊圧を感じたと思って来て見れば・・・
奇妙な霊圧を発しているのは死神だった
しかも、見たところ平隊士
霊圧は隊長並みに大きいし、なんといっても其処から感じる霊力は二つの霊力が交じり合った様な不思議なもの
怪しい男はクツクツと笑い
「アタシ、どうしましょうかねぇ?」
不思議な死神は先輩隊士だろうか、何かを話しているかと思うとその隊士は帰っていく
その死神を置いて
それを確認した男は虚と戦っている死神に近づいて話しかける
「すみませんねぇ、あなた面白い霊圧をお持ちで。アタシ、浦原と申します。」
男は話しかけながらも虚を倒す事に余念がない
一匹また一匹と倒していく
そんな男にマコトも虚を倒しながら答えた
「あぁ、はいっ。どうも、高坂マコト・・・、と、申しますっ。」
始解をしながら実際に戦うのが始めてのマコトは莫大な霊力を使うことに気を取られるので声が途切れ途切れになる
でも、その中で感じた違和感にマコトはまた言葉を発した
「浦原、さんっですか?元十二番隊隊長さん、がこっちにいるなんて。・・・・知りま、せんでしたよ。」
「あら、アタシも随分と有名になったことで。貴方は平隊士ですよね?不思議な霊力にアタシの事を知っている事。ますます興味が沸いてきました。」
「少し、今調べてる事がありましてっ・・・・ね。そこにあなたの名前が。この霊力もそんなに大それた物じゃありませんっ。」
その会話のうちに、虚の大半は二人によって殲滅された
他の虚も逃げてゆく
二人は最後の二体を倒すと立ち止まる
「で、何故あなたはその力を?しかも、その力がありながら平隊士だなんて。」
「色々あったんですよ。そのとき誓った事を今果たせたというだけの話です。あっ、浦原さんそろそろ応援が着きますよ。逃げないと。」
「そうですか。しかし、謀反を犯した大罪人を逃がしてもいいのですか?見つかったら・・・」
浦原は少し思案すると言う
マコトは口角をあげると
「先ほどいった調べものをしているときにあの事件で夜一さんと浦原さんが無罪であった事は分かりましたし。見つからなければいい話ですよ。ほら、早くしないとほんとに見つかっちゃいますよ?」
とにこりと笑う
浦原はそんなマコトに礼をいい
「・・・・マコトさん、近いうちにそちらに旅禍が入ると思いますがよろしくお願いしますね。」
「えぇ、朽木さんの事でしょう?出来る事はします。」
「あなたはなんでも知っていますね。では。」
浦原が去ると数分の内にソールソサイティーへの扉が開いたと思うと何かがマコトに抱きついた
「マコトちゃぁ〜ん。心配したよ〜?でも、心配なかったみたいだね。かなりの量だったんでしょ?そんなに強いなんてしらなかったよ。」
「えっ?ちょっと隊長!抱きしめないでください!苦しいです。」
マコトが京楽に向かい言うと京楽は「ぇ〜」と声を上げる
その声にマコトも困り顔だ
「隊長、マコトが困ってますよ。」
そこで声を掛けたのは七緒
京楽は七緒に言われしぶしぶとマコトを離す
「じゃぁ、マコトちゃんは帰ったら隊長室に来る事!」
そういうと帰って行く
その言葉にマコトは心配そうな顔
七緒は呆れ顔だ
マコトは心配そうに七緒の方へと顔を向けると
「私、何かヘマでもしたんでしょうか?」
「ちがうわよ、始解したんでしょ?しかも霊力は隊長格並み。昇進試験でもやるんだと思うわ。総隊長も準備の時間のために貴方の始解止めてたようだしね。」
笑って行きましょうかと声を掛けられる
それにマコトも笑って答える
そのときに言った
「きっと、その事だけで隊長室に呼んだのではないでしょうけど。」
と言う言葉はマコトには聞こえなかったようだ