Dream | ナノ

ヘタレだヘタレじゃないなんて関係ねぇーんだよコノヤロウ







「さぁ、いきますか!!!」


マコトはミニスカな隊服をパリッと着こなし声を上げた










「おはよう御座います、みなさん。」


マコトが声を掛けるとみな元気に(緩みきった)笑顔で返事を返す


「おはよう。」と普通に返すものも居るが大半がでれっと頬を染めて挨拶するので、昨日から隊舎では風邪が流行っているのではないかと思ったが土方に聞いた所そうではないらしい

それを聞いたときに土方が盛大なため息を吐いていたのも何か関係があるのだろうか?

考えながらマコトは歩いていく

その時ふと目の端にスキンヘッドを捉え思考を停止した



「原田先輩、スカーフ形変になってますよ?あっちょっと待って下さい。今直しますから。」

「あぁ、すまねぇな高坂。」

「んっ、これでオーケーです。」

「さんきゅ。でもお前顔近くて驚いたぞ〜。他の奴にはすんなよ?俺みてぇな親父にはいいかもしれんが、若い奴にはぜってーやんな。」


マコトがスカーフを直し終えると原田はマコトの頭をぽふぽふなでながら言った

先ほど近くて驚いたと言うのはマコトが身長差がかなりあるため爪先立ちになっていたからである

ちなみに其処からの上目遣いは驚異的な破壊力を有していたのだ

自分もかなり来たのは言うまでもないが、理性がなんとか働く

だが、若い奴ではそうは行かないだろう(相当のへたれでない限り)

だが、それを考えたときマコトは爆弾発言をかました



「えっ?原田先輩、私きょう原田先輩に会う前に山崎先輩の制服も直してあげたんですけど駄目だったんですか?」

「山崎はスカーフ付けてないだろう?」

「襟が変だったので。駄目だったんですか・・・。」


マコトがシュンとなってしまうのを見て原田は慌てて訂正をする


「いやっ!!これから気をつければいいからっ!!」


だが、原田としてはなんとも複雑な気分である

今さっきまで、若い奴はこんな事をすれば襲い掛かるだろうと思っていて、“しない奴はかなりのへたれだ”とまで考えていた



山崎、俺は何も聞いていないぞ!!

何も思っとらん。

けしてお前がへたれなんて。




腕を組んで考え始めた原田にマコトは教えていただいてありがとう御座いますとお礼を言って去っていった




それの一部始終を見ていたものが二人

一人は副長、土方

もう一人は局長、近藤である


二人は全てを見ていたが声は聞こえなかったらしい

そう、彼らから見れば今の光景は


「アナタ、ネクタイが曲がってますよ?」

「あぁ、直してくれ。」


な、なんとも夫婦チックなラブラブシーンなのである

そんな所(勘違い)をおいそれと通れるわけもなくずっと見ていたわけで




「ねぇトシ、あの二人って夫婦?」

「いや・・・・・。違うと思うが。」

「何で、マコトちゃん原田君のスカーフ直してんの?」



沈黙が走る

近藤は静かにショックを受けていた

マコトはいつもゴリラとよばれ女子から煙たがられている自分に満面の笑顔をしてくれたし

原田はいつも自分を支えてくれる大切な家族だ



なんでこんなにショック受けてんの俺



嬉しいはずなのに

なんで、もやもやするんだ

もやもやの正体を探す

なんで  なんで  なんで



あぁ、簡単な事だ。

俺は恋をしてたんだ。




お妙さんみたいに憧れから来るものではない


純粋な恋


おっさんがするのにはもったいないくらいの















〜〜〜後書き〜〜〜

第一章終了!!!
ここまで読んでくださった方々ありがとう御座います!
そして、山崎ファンの方々すいません・゚(゜´Д`゜)゚・。
山崎の扱いが酷い。
申し訳ないです。

これからも、読んでいただけると幸いです。
メールフォームやbbsでの感想もどしどし応募してるのでよろしくおねがいします。
第二章も書く予定なのでそちらもお楽しみに!!!