プロローグ
あの日・・・・・・
「おいっ!こんな化け物木の葉に連れて来てどうするんだ!!!九尾の妖狐だけでも大変だって言うのに!!」
男は不機嫌そうに言う。
そこには、一人の女の人と大きめの犬ほどの大きさの尻尾が九本ある猫がいた。
女はもうすでに事切れていて、猫のほうは女に近寄ろうとすると威嚇してくる。そんな中現れたのは金髪の髪の青年。
その青年はニコリと笑うと
「君、人間の言葉が分かるのだろう?どうしてこんなところに来たのかな?」
「四代目!!!」
金髪の青年は男に怒鳴られても続ける
「それを言わなくちゃ僕たちはなにも出来ないよ?何かがしたくて山からおりてきたのだろう、もう一匹の九尾?」
その言葉を聴いて九本の尾をもつ猫は口を開いた。
「わしはこの里を守りたいというこの小娘につれてこられただけじゃ。だがこの里を襲っているのが九尾だと言うから、おぬしらが行おうとしている封印を手伝ってもよいかとおもってのう・・・。」
会話をしていた2人の間に沈黙が流れる。
そしてその沈黙を破ったのは猫。
「ぬしが今心配しているのは九尾の妖狐を封印してからわしが裏切るのではないかということであろう?それは心配せずとも良いぞ」
猫はニヤリと笑う。
「あやつと共にわしも封印すれば良い。あやつが暴走したときに押さえ込む者が必要になるじゃろうし、あやつを封印する赤子の一番近くにいるであろう赤子にわしを封印すればいいじゃろ。」
「わかった。マコトに。」
「でも、四代目あのこは!!!」
金髪の青年は叫ぶ男を制止し言う。
「あのこ達は双子だ。2人には共に成長してほしいんだ。」
そうしてあの日双子の中には2匹の九尾が封印された・・・・。