Thank!



"近藤くん"とお弁当※3Z


「トシぃ...金貸してくれぇ...」

「どうした近藤さん、財布でも忘れたか?」

「そうなんだよぉ…購買行こうと思ったら財布入ってなかった!」



涙目で訴える近藤さんに土方は若干呆れながら今日あんま持ってねぇけど...と財布を取り出した。




「菓子パン二つじゃ足りねぇよなぁ、やっぱ...」

はぁ、とため息をつきながら自分の席へと戻れば隣でご飯を食べていた子と目があった。

今まさに食べられんとされている卵焼きに自然と目がいって、途端に腹がぐぅと不満を漏らした音が盛大に響く。

一気に恥ずかしくなってぱっと目をそらしたが視線が痛い。


「こ、近藤くん...近藤くん...」

「ん?ごめん、今日財布忘れちまって腹減っててさ…」


肩を小さな力で叩かれて振り替えればあの子がいて、いいわけをしながら頭をガリガリと掻けば仕方無いよと言いながらへにゃりと笑う。

これ、食べて?そう差し出されたタッパーを見れば先ほどの卵焼きと割りばしが添えられている。


「これ食っていいのか???君の弁当だろ?」

「友達が卵焼き大好きで作ってきてほしいって言われて多めに持ってきたやつだから大丈夫。ね、食べて?」

「じゃ、有り難く......」


パクリと口に含んだ瞬間に広がる甘味はうちの卵焼きと違う味がして妙に旨く感じた。







男をつかむにはまず胃から!!
(あ、ごめん銀ちゃん、卵焼き近藤くんにあげちゃったから銀ちゃんの分ない)
(NoooooooooOO)

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近藤さんだと名前変換使わないの難しいですね…




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