新婚





「ロニーっ!ロニーはどこだっ!」

「晋作…乱暴にすると襖が破れるだろう」



お庭の掃除をしていると晋作さんの声といたるところの襖を勢いよく開ける音と呆れる桂さんの声が聞こえてきた。



「桂さん…どうしたんですか?」

「おや、庭の掃除をしてくれていたんだね」



ありがとう、とにっこり笑って頭をぽんと撫でてくれた。そこに晋作さんがドカドカとやってきた。



「小五郎!どこにもいな…、あっ!こんなところにいたのか!亭主の帰りも迎えず浮気か!?」

「お、おかえりなさい、晋作さん」

「お…、おう」



つい最近までなら誰が亭主ですか!なんて否定していたけど、今はそうではない。あたしたちは先日夫婦になった。
そんなあたしたちを見て桂さんは呆れたように少し笑った



「やれやれ、初々しいね」

「羨ましいだろう!」

「いや…、あ!そう言えば晋作さん、あたしに用があったんじゃないんですか?」

「ん?おぉ、そうだ!土産を買って来てやったぞ!」

「おいしいと評判の大福なんだ。3人で食べよう」

「わぁ!ありがとうございます!」



今日は天気が良いので縁側に3人座って晋作さんと桂さんが買って来てくれた大福を頬張った。

桂さんは大福とお茶をすぐに終わらすと、明日の会合の準備があるからと自室に籠もってしまい、あたしと晋作さんの2人きりになった。

大福を食べるけどあたしの左側に晋作さんが居るというだけでくすぐったくて、何だか胸がいっぱいだった。大福を2口程かじってあたしの手は止まった。



「どうした?口に合わんか?」

「ううん!おいし…」



おいしいよ、と言うつもりだった言葉は晋作さんの行動によって遮られた。

口の端を晋作さんに舐められたからだ。

晋作さんの予想外の行動に目をぱちくりさせ、口をパクパクさせているとずいっと顔を近付けられた。



「あんこがついていた」



甘いな、と言って晋作さんは舌をペロッと出した。顔が近いので目のやり場にも困る。しゃべる晋作さんの唇も、ペロッと出た舌も、今にもあたしの唇に触れそうでみるみる顔が熱くなった。

そして晋作さんは甘く低い声で囁いた。



「やっと2人になれたな」



晋作さんはあたしの返事を聞く前に手であたしの後頭部を抑え唇を塞いだ。だんだん深くなっていく口付け、何度も角度を変え晋作さんを感じた。



2011.02.12






(おまけ)


「晋作、この書る…おっと。そういう事は部屋でやってくれるかな」

「だーっ!邪魔するな、小五郎!」

「八つ当たりかい」

「す、すみません、桂さん」

「ふふっ、こちらとしてはロニーさんの悩ましげな顔が見れて得…かな?」

「!」

「見たのかっ!?」

「この藩邸は壁が薄いから気を付けるんだよ」





笑うレジスタンスの
ロニー様へ相互記念!
晋作さんと言うことで…
甘くした、つもり…←
イラストサイト様に
夢を押し付けてしまって
申し訳ありません(>_<)
受け取って頂けたら
嬉しいです\(^O^)/
それではこれからも
よろしくお願いします!

Hanauta* 詩より





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