乱れた心に口付け





お前に触れたくて仕方なかった。

だけど何人もの血に触れたこの手でAMYに触れてしまって良いのか。自分の想いを伝えたらどんな顔をするだろうか。怖くて仕方がなかった。

俺らしくない…



「晋作さん、何してるの?」



縁側でぼーっとして居る俺を不思議に思ったのか首を傾げて顔を覗き込んできた。AMYはいつもこうやって俺の心の中を掻き乱す。本人に自覚がないから余計に困難なのだ。



「綺麗に咲いた梅を見ていたら一節謡いたくなってな!」



手元の三味線をベベンと鳴らす。

そっか、と頷いたAMYは微笑んで俺の隣にそっと腰を降ろした。ふわりとAMYの香りがした。ああ、またこうして…


気付けば俺はAMYを抱き締めていた。

俺の腕の中にAMYがいる…互いの左胸で騒がしく鳴る心の臓は生きている証だ。俺は柄にもなく緊張していた。高鳴る俺の鼓動と同じくらい高鳴っているAMYの鼓動。

お前も同じ気持ちだったら…



「ずっと俺の傍に居てくれ」



抱き締める力をぎゅっと強める。この臆病な俺が気付かれないで欲しい。この情けない俺が気付かれないで欲しい。ずっとお前が俺の隣で微笑んで欲しい。そう願ながら。


俺の腕の中で小さく頷いたAMYにそっと口付ける。



「好きだ…愛している…」



いつも俺の気持ちを軽くしてくれる。俺のくだらない考えも吹き飛ばしてくれる。俺はAMYと居るといつも自然で居られる。



「あたしも、好き…」



ああ、やっぱりこいつは俺の心を掻き乱す。もう戻れない。荒々しく熱く口付けた後は俺たちだけの時間が始まる。



2011.03.03

Cream TeaのAMY様へ
相互記念として贈ります…!
遅くなってすみません
「あたし」を条件に
リクエスト頂いたのに
1回しか出てきてない…
すみません…!
晋作目線のせいですねorz
こんな物ですが良かったら
もらってやって下さい!

Hanauta* 詩より








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