12




「……ん………」


…目を開くボク。


「…あれ………?」


…隣に首無が……、居る………。


「………ぁ、っ!!!」


自分の今の姿を見て

顔をバッと赤くするボク。


…裸だ、何にも着てない………!!


…ボクは恥ずかしさから、また布団をかぶってしまった。


「…おはよう、楓」

「っうぇ!?

 おっおはよう、首無…………、」


…あー首無とまともに顔を見れない……!!

…ボクはバッと首無から顔を反らした。


「…どうしたの?楓

 あっもしかして、」


―――僕と顔を合わすのが恥ずかしいの……?


「っ!!!」


びくりと身体がはねるボク。


「(…図星みたい……、

  …楓の反応は一々可愛い………!)

 …楓……こっちを向いてくれないから

 寂しいんだけど………」



ギュっとボクを後ろから抱きしめる首無。


どちらも何も身につけてない状態なので、

お互いの肌が直に触れ合う。

それがまた昨日の出来事を思い出させて、

さらにボクの顔を赤くさせる。


「っ……!

 …分かったから……

 …そっち向くから離して……!!」

「……クスッ、はいはい」


そう言ってボクを離す首無。


首無の腕から解放されたボクは、

おずおずと首無の方を向く。


「……愛してるよ、楓」


何度目かもわからない、

愛の囁きをボクにくれる首無。

きっとボクに不安を与えない為だろう。


ぞんな行為が嬉しくて、ボクの頬はふにゃりと緩む。


あんなに笑う事のなかったボクが、

首無の前ではなんでこうも自然と笑えるんだろう。



「…………、

 うん、ボクも首無を愛してるよ」



そう言ってボクは

作り笑いでもなんでもない、

本当の笑みを浮かべる。


この幸せを噛みしめながら、

この愛しさを胸に感じならが、






2人は笑った。








END



[ 12/12 ]

[*prev] [next#]
[mokuji]
[しおりを挟む]



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -