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call2:感謝せんでもない


朝練終わって、教室に戻ろうとしとる謙也さんを呼びとめた。

「謙也さん、なんなんすか、昨日のメール。」

「おう、財前!どうやった?」

めっちゃワクワクしてそうな笑顔で見られてもわけわからへん。

「財前がうちのクラスの神崎に気ィあるみたいやったから、いい先輩として、ここはちょォ協力したろ!って白石が!」

それで、電話番号変更したで!かけてや!なんてメールとともにあいつの電話番号を送ったんか。

「白石部長っスか。なるほど、謙也さんが思いつかなさそうなやり口やと思いましたわ。」

皮肉を込めてそう言うと、謙也さんは、せやろー!名案やろー!とめっちゃ笑顔で言った。なんやこの人アホなんちゃう?自分、馬鹿にされてんの気づいてへんわ。

「まあ、でもその様子やと、おかげで話せたんやろ?」

「お、そうなんか財前!」

「先輩らうっさいっスわ。」

別にこの二人の「協力」とやらにのるつもりはあらへんけど、…話すん楽しかったし、また電話したろ。

ま、ちょっとは感謝せんでもないな、と思っていたら、白石部長が笑いながら言った。

「でも財前、電話やとさらに無愛想やからな。」

「ほんまやで!白石見てみ!こいつ電話でも絶頂とか言ってくんねんで!」

「そんな変態から電話きたら速攻できります。んで、着拒しますわ。」

なんやて、変態て誰や変態て!と言っとる変態と、それを見て笑っとるアホを尻目に見つつ、教室に戻った。

無愛想とか、ほんま余計なお世話や。


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