mission4:くつろぐ
最近練習試合とかが重なって、なかなか部活の休みがあらへんかったから、今日はほんま久々のデートや。
どこか行きたいとこあるか?と昨晩電話で聞いたら、お弁当持って森林公園行きたい!と言われてここに来てんけど、たまにはこういう風にのんびりするんもええなぁ。
「風が気持ちいいね〜。」
「せやな。」
木陰で、風が気持ちよくて、これで伊織が膝枕なんてしてくれたら最高やな。
「ユウジ君。」
「な、なんや。」
アカン、ちょっとやましいこと考えてたんばれたやろか、と少し焦った。いや、別に膝枕くらいやましくないといえばやましくないねんけど、気持ち的になんややましい。
「ただ呼んでみたくなっただけだよ。なんでそんなびっくりしてるの?もしかして寝そうだった?」
伊織は俺のそんな心中なんて知らずに、笑いながら言った。
「せやな、あったかいし風気持ちええし。」
「最近部活忙しかったもんね。眠いならちょっと寝る?」
伊織はそう言って笑顔で膝をポンポンとたたいた。
え、なんやこれ。膝枕してくれるとか、そういうやつなんか、この状況。
「デ、デートで寝るやつがおるか!」
アカン、嬉しかったんに、恥ずかしゅうて勢いよく断ってもた。
「いいから、いいから。ユウジ君の寝顔も見たいし。」
伊織は言いながら俺の肩を軽く引っ張って、自分の膝の上に俺の頭を乗っけた。
寝顔も見たいし、と言うた伊織はちょっといたずらっぽい笑みを浮かべとって可愛かった。
いつもの優しい笑顔もかわええけど、こういうんもめっちゃかわええ。
「おやすみ。」
「おん。」
緊張して寝られへんかと思ったけど、伊織の手が俺の髪を撫でる感触を楽しんどったら、なんか気持ちがふわふわして、すぐに眠りにおちてしまった。
「ユウジ君寝た、かな。寝顔可愛い。また一緒に来ようね。」
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