彼歴史改変を許したその日。


前に進み続ける強さの意味を持つ星と同じ名前の少女は、日本唯一の歴史博物館にいた。そこは、過去の歴史が形として残り、過去の人間の想いを物に刻み、後世に歴史の真実を伝える特別な場所。……だからこそ、歴史改変の影響を強く受けた。

歴史が改変された直後、歴史博物館は、2205年における壮大な時空のうねりの発生源となった。過去・現在・未来が混沌と混ざり合った、時空の渦、と言ってもいいだろう。もし、時間の渦を可視化できたとしたら、人は「これこそがブラックホールではないか」と畏れおののいた事だろう。


その強力な渦の中心は、歴史が改変された大正時代の一角。


改変された歴史に消されるはずだった少女は、審神者‐さにわ‐になるべき特別な強い力を持っていた事で消失を免れた。しかし、歴史博物館の大正時代という時空の渦の中心に居た事により、改変の影響が少女を直撃した。その衝撃で、少女はどこの世界でもない、どこの時空でもない、どこの時間でもない、時空の狭間に落とされた。





-4:世界から、放り出された少女


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