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「これが事の真相だ。
キングに調べてもらった結果を見た時には吃驚したよ。
僕の婚約パーティーの時に停電をおこしたのも彼女。
出席者名簿を見て、彼女の名前を確認したから間違えはないだろうね。
まぁ、こんなもんだろう。
ただただ転んで勘違いという偶然が重なるよりはよっぽど自然な話だったよ。
彼女に関しては僕にとってどうでもいいけれど。
むしろ感謝しているぐらいだよ。
それにこの件について京子ちゃんを責められないね。
誘導はしたけれど、可能性だと言っている時点で判断したのは勘違いした人達なんだから。
だから、被害者面をするのはお門違いだねぇ」
まぁ、どうでもいいから。
どうなっても知らないけれどね。
あがこうと京子ちゃんは色々言っているけれどしかし今の説明を聞いたからには意味をなしてないけれど。
「これにて事件は解決!」
これで、ミッション完了。
神の子の願いはかなえられた。
「さて、帰ろうか」
「うん、そうだね斎。
鈴木さん、いや霞ヶ丘さんと言えばいいのかな?
彼女についてはまた後日どうさせてもらうか考えさせてもらうから。
あぁ。それと、感謝の言葉も言わなければいけないか。
ありがとう」
おお!物凄い皮肉たっぷりだよ!
「なんつーか、もう、俺何がなんだか分け解んスけど」
「後できちんと教えてさしあげますよ」
「全く、たるんどる!」
「思ったよりくだらない理由じゃったのぉ」
「現実はそんなものだろう」
「柳はさっぱりしすぎだろぃ……、ってジャッカルが」
「俺は何も言ってないからな!?」
あはは。
本当に楽しいね。
神の子と手を繋いで、生徒会室から出て行った。
これから京子ちゃんは学校にはこられないだろう。
これからファンクラブ全体に知れ渡る。
それすなわち。
学校全体に伝わるって言う事だからさ。
同じ霞ヶ丘が不名誉な事をおこしても。
末端は末端。
そのような事でゆらぐような存在ではないんだよ。
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