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「ではでは本題に入ろうではないか。
 後ろの映像を見てくれ。
 これが今回の事件の真実なんだ。
 一例では説得力が足りないから、幾つか用意させて貰ったよ。
 見ながらでいいから僕の言葉を聞いてくれ。
 この場合あまり音声は意味を持たないからさ。
 一応、説明させてもらおうかな。
 提示する以上は
 その義務も持つだろうからね。
 君達が思う構図と言うのは、久遠さんが椎名さんを何らかのの行為で。
 殴るでも、蹴るでもどちらでもいいのだけど何らかの危害を与えているという構図だ。
 椎名さんは綺麗な人であれ物であれそういうのが好きな子だ。
 仲がいい子は知っている確実に事実ではあるだろう。
 久遠さんその椎名さんのお眼鏡にかかったわけだ。
 良かったね。
 そして椎名さんは久遠さんと親しくなろうと彼女に近づく。
 ところがどっこい、久遠さんは一匹狼。
 その誘いを断ってしまう。
 おいおい、なんだその反応。
 拒絶する権利は彼女にだったある。
 嫌いだからって全てを拒絶しないでくれよ。
 話が進まない。
 いいや、話を続けるよ。
 ここで椎名さんの癖というか性質についてひとつ。
 彼女はそうとうおっちょこちょいだ。
 これも、知っているはずだ。
 何もない所で転ぶ。
 そう、よくこのある行為を君達は君達は誤解したのだ。
 曰く『久遠さんが椎名さんを傷つけた』
 これが事件の真相である!!
 以上、Q.E.D!!

「うんうん、納得いかないというのは良くわかる。
 それで僕もこれで終わりとは言わないさ。
 この映像の場所なんだけれどね。
 まず、校舎裏。
 ここの生徒なら知っているだろうけれど石も多いし、地面の凹凸が激しい。
 実に転びやすい。
 次に階段。
 これも、転びやすいスポット。
 だから小説でもよくあるだろう?
 そういう描写が、ね。
 他の所もあげても、何かしら彼女が転びやすい条件が揃っているのだ。
 だから地形的に、たまたま運悪く。
 同じような状況を何度も見てしまったが故に君達もそう思ったのだろうね。
 しかたない。
 勘違いもあるさ。
 これでも納得いかないのならばそうだね、椎名さんに直接に聞けばいい。
 彼女は嘘をつかないていなかった。
 一度たりともね。
 彼女は今までだってずっと違うと否定していた。
 聞かなかったのは君達だ!
 彼女の言葉に声も貸さずに彼女を助ける?
 勝手な正義感で何勝手な事をしてるんだ!!
 まったくほとほと呆れたよ。
 いいかい?
 これからやるべき事は自分達で考えなよ。
 僕はそれを提示しない。
 それは君達の気持ちから出た行為ではなくなるからだ。

「これでおしまいにしよう。
 時間を取らせて、悪かったね。
 あぁ、君達がここに居る間に僕の友人がある人達に紙を机の中にいれておいた。
 紅い紙だよ。
 それがあった人は速やかに生徒会室に来たまえ。



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