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「皆さん、よく集まってくれたね。
 僕個人で行うから自由参加という形を
 取りざるを得なかったのだけれどこの出席率!!
 いやはや、嬉しい限りだよね。
 これ、三年は全員集まってそうだよね。
 実際の所はどうなのかい参謀?
 三年は全員出席!
 二年も半分か。
 一年はちらほら。
 しかたない。
 遠い事件ってイメージがあるだろうからね。

「みんなを集めたのは他でもない。
 予め知らせておいたとうりの理由さ。
 椎名恵さんと久遠麗菜さんを中心とした一連の騒ぎについて。
 ここで虐めと言う言葉は使わないでおこう。
 二人の為にね。
 追々、理由は理解してくれるだろうから。

「僕、霞ヶ丘 斎は生徒会長としてこの一連の騒ぎについて大変遺憾に思っている。
 学園と言うものは学び屋であると同時に仲間達と楽しむ為の場でもあるのだ。
 青春するもよし。
 勉強するもよし。
 それぞれが思い思い最高に楽しむ!!
 それが学校という物であるべきなのだ。
 そして、他人を虐げる事はもっての他。
 自分のやった行動は倍になって自分の身に返ってくると心得よ。
 自分が楽しい学園生活をおくりたいならば!
 他人をいじめては当然、駄目だ。
 後々に思い返した思い出がこれなんて嫌だろ?
 無論、気にくわない人間もいるだろう。
 いる事はなんら恥ではなく寧ろ当然。
 ただ、その人物とは関わらない。
 もしくは距離を置いて波風たたせない。
 それが大人の付き合い方ってものだ。
 けれど仲間がやられたら苛々するだろう。
 その気持ちはよく理解しているつもりだ。
 チョームカツクって奴だよね。

「しかし、考えてくれ。
 他人が……こう言ったら他人ではないと。
 反論があるかもしれないが、しかし当事者同士の事で第三者が介入するのは可笑しいのではないかな?
 仲間を守る。
 うん。
 賢い選択だ。
 綺麗で美しい行動だ。
 それを貶す事は何人でもできない。
 それと逆の事。
 つまりは敵を傷つける。
 それは敵と同じ事をやっているんだよ。
 目には目を歯には歯をかい?
 嫌いだから害する。
 つまりはそういう事を君達はやっているんだ。
 ハムラビ法典か。
 紀元前か。
 ならば僕は山上の垂訓だ。
 イエス・キリストだ。
 なに、傷を黙って受け入れろと言っているのではないんだ。
 勘違いしないでくれ。
 やられっぱなしは虫の居所が収まらない。
 ただ同じ方法を取るな。
 思考しろ。
 立ち止まるな。
 確実に道はある。
 見つけるのは自分だろ?

「……と、前置きはここまでにしておこうか。
 これ以上はいくら言っても効果はなさそうだから。
 賢い人間は少ない言葉で多くの教訓を得るのだ。
 僕の言葉に反論があるならば、いいだろう。
 僕もただの人間だ。
 間違いもある。
 文句があるなら、個人的に来てくれても構わない。
 受けてたとう。



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