20


倒れたのは睡眠不足でもうたっぷりと寝たのだから学校に行っても問題は無い。
けど神の子が許可をしなかった為に僕は強は学校にはいかず、以前と同じようにいろんな所にコンピュータでめぐっていた。
コンピューターはいいよね。
これで世界に繋がるから。
だいたい僕はコンピューターをやっているかそれともつまらない開発品を作っている。
僕は根っからの理系だ。
たまに商品化するけれどたいていは使い道が無い物ばっかりだ。
生産性がないというか、さ。
暇で好きな事しかやってなかったら誰だってこの程度の作品はできるからたいして自慢にもならない。
普通だ、普通。
しかし久しぶりの引きこもりライフを満喫していた所に電話のベルが鳴り響いた。
手を思いっきりのばして受話器を取る。

「霞ヶ丘です」
「久しぶり、斎」
「その声は母さんではないか!
 ふふふ、確かに久しぶりだね。
 今は確かエジプトに行ってるんじゃなかったっけ?
 なに?飽きたからハワイにいる?
 それこそハワイはもう行き飽きたっていってなかったかい?
 ……ああ、パーティに参加したのか。
 それはお疲れさま」
「それで明後日、日本に帰国するの。
 それで日本でも私主催のパーティーがあるから跡部君を誘いなさいね」
「キングをかい?」
「そんな言い方しないの」
「ああ、そういえば母さんはこの呼び方は嫌いだったね。
 景吾君をパーティーに?
 そりゃまたなんで。
 というか僕は基本的にパーティーに出るのは好きじゃない。
 引きこもりだからね。
 わかってるよ。
 いつまでもそんな事をいってられないとはわかってる」
「お父さんがそろそろ婚約を正式に発表したいって言ってたし、その話があると思うの」
「ええっ!?やめてよ!!
 母さんも僕と祭の事知ってるでしょ。
 僕は精市が好きなんだし祭は跡部と両思い。
 そこに僕との正式な婚約をされてって気まずいだけなんだれど」
「まぁね。
 お父さんも無粋よね。
 だから頑張って説得なさい!じゃ!」
「は?なに他人事みていにって、くそ、切りやがった」

さて、どうしよう。
とりあえず神の子に電話かな。
神の子に何も言わずにキングに会いに行くと拗ねるから。
私とキングの間に何も無いとはわかっているのだけれど「婚約者」と言う関係が引っかかるのだろう。
男心も複雑なものだ。
女の私には上手く理解はできないけれどしかたない。

「アロー、神の子よ!今いいかい?」
「部活中だけど。
 うん、いいよ。
 休憩いれる所だったしね」
「そうかいそれは重畳。
 今度ね、僕の家でパーティーが開かれるんだ。
 それで、うん、母さんに言われて僕も参加する事になった。
 僕はああいう媚を売りまくる輩が台所昆虫みたいにわいてくる、そんな場所は大嫌いだと言うのにね。
 そこに行くと考えるだけで寒気がするよ。
 全てが全てそうだと言うほど僕は偏見は持ってないけれどさ。
 ついでにキングも誘えってね。
 付き合ってくれない?氷帝にさ。
 上手くやれば神の子もパーティーに参加できるかも。
 いい加減この関係もどうにかしたいしね。
 下手したら婚約が正式な物のなってしまう。
 そんなの誰も幸せになれないからね。いいかい?」
「わかった。付き合うよ。
 じゃあ斎の両親を紹介してくれるわけだ」

面白そうに笑う神の子。
うん、良かった。
気にかけていないみたい。
僕は神の子だけには嫌われたくないからね。

「それでどうだい、そっちの方になにか進展はあったのかな。
 僕のいない所で勝手に話を進められるのも困けれど
 そこはさすがにコントロールできないからね。
 一応、進めないように策は打っておいたけれど」
「特に何もないね。
 いつもどうりかな。
 嫌なくらい」
「そっか。僕もなるべく早く事態の収集に努めるよ。じゃあね」


「あ、中島?今から車だして。
 立海で友達拾って氷帝に行くから。
 我が愛しの婚約者と妹に会いに行くんだ。
 うん、よろしく!」

出かける準備をして外にでるともうすでに車がいて中島の仕事の早さを改めて実感してみたり。
優秀な執事を持てて僕は嬉しいよ。


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