01


蓮二先輩は翌日になっても特に表面上は何も変化はなかった。
まぁ、蓮二先輩はそういう人だけれど……。
それでも弦兄、精市先輩は長い付き合いだから感づいてる。
ハルも、かな。
何も言ってないけれど。
蓮二先輩の性格を考えて聞けばかえって逆効果だと思ってだろう。
私もそう思うし。
今日の総当たり戦は氷帝が相手だ。
当然、連勝するつもり。

「谷岡さんの様子はどうかな?」
「ぜんぜんあかん。
 謙也さんなんかべたぼれで、あんな女のどこがええのか全然わからん。
 やから先輩は馬鹿なんや」
「人の好みだし、そこあたりは口出しても」

現在、財前君の柔軟を手伝ってる。
ついでに情報交換。

「仕事はやってるしねー。認識甘いけど」
「普段は他の奴にやらせとるかもしれへん」
「それは普段の話。
 今はそれは無理な以上はそれを理由に追い出せないよ、財前君」
「なんや、ばれとったんのか」
「まぁね。別に谷岡さんがどうであろうがやっぱり私はどうでもいいけれど。
 影響が迷惑かな。
 精神安定を図るのも私の仕事の内。
 対立を起こされては困るんだよね」
「という事はもう既にか」
「あ、さすが。わかるか。
 うーん、うちの参謀さんとその幼馴染みがね」
「確か、青学の奴やっけ」
「そう。誰情報?」
「小春先輩」

あの天才か。
頭の方の。
確かに彼女?を仲間にはしておきたいよな。
まだ特に大きな事はないし。
その前に地盤は固めておいた方がいいか。
でも私、なんだか避けられてる気がするんだよな。
谷岡さんのせいで。
要観察みたいな感じ。

「にしても君、股関節固いね」
「普通やん」
「そりゃあ一般から見れば柔らかいけど。
 今日から風呂上がりにも柔軟やりなよ」
「……おん」

それから一応の事、信者さん達にも話は聞いておくか。
今の青学は近づきたくないんだけど。
それでも彼らからの話は直接聞かないと。
手塚さんは彼らの仲間だから聞けないし言いにくいだろうし?
仲間意識出して嘘を言われてもかなわないし。

「盗み聞きなんてしてもと思うんですよ、ねぇ金色さん?」
「いやん!小春ってよ・ん・で」
「先輩、気持ち悪いっすわ」

くねくね、ハートマークを飛ばしながらやってくる。
けどその瞳は警戒心に満ちている。
まさか気づかれるとは思っていなかったから、かな。
というかなんで青学のコートにいるんだこの人は。



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