04


これで終わりだって思うとあっけないような。
改心?してくれればの話だけど。
でも、人生そんなものなのだ。
終わりは華やかなんていうけれど、前進しかない人生におけて物事の終わりはあっけない。
あっけなくて、虚しくて、簡単だ。
逆もまたしかりだ。
始まりもまた。唐突にわかりずらく開始する。
伏線も回収も何もない。
私達は終わり続けて、始まり続ける。

部屋のベッドで転がっていると渡瀬先輩が。
みんなの様子を聞くとそれぞれ、思う所があるらしく話し合う人。一人になりにいった人。
色々だそう。
でも渡瀬先輩が一番喜んだ事は、菊丸さんの事だ。
驚くべき事に、彼はそれでもそんな彼女を好きだなんて言ったらしい。
びっくりだよ、おねーさんは。
不二さんとかならまだ、納得いく。
でもよりによって君ですか。
言ってしまえば可愛くあろうとする、今まで見て来た彼女も彼女だから。とい事なのだろう。
そういう決着のつけかたもあるのだ。
決着の付け方なんて人それぞれなのでいいのではないだろうか。

「あの、舞ちゃんも、同じ……えっと『テニプリ』を知ってる人なんだよね?」
「そうですよ」
「不躾かもしれないけれど、舞ちゃんは実際、何歳なの?どうやってトリップしたの?」
「んー、三十路は超えたおばさん。大学時代に交通事故で死んで転生しました」
「うそ……」

それはどっちの意味で嘘といってるのかな?
三十路は超えてるって事か交通事故で一回死んでるって事か。

「体に引きずられて精神年齢は下がってると思いますよ」
「あ、それはわかる。私も高校生だったから。あ、あと敬語、いいよ。実際凄く年上なんだし。
 むしろ私が使うべき、じゃないですか?」
「怪しまれるでしょう、それ。普通に」
「じゃあ二人の時だけは。駄目?」
「渡瀬先輩が敬語使わなければ」

今までため口だったからいきなり敬語使われると違和感しかない。
真面目な先輩はそれに渋る。

「なら、真鈴さんって呼びます。それでいいですか?」

譲歩なのかわからないがもっと砕けた言い方にすれば向こうも乗るかなと思ったら驚かれた。
何故。

「嬉しい。舞ちゃんに受入れられたみたいで」
「そんな、大げさな」
「大げさじゃないよ!だって私、舞ちゃんにたくさん感謝してるし好きだったから」
「は、はぁ。ありがとうございます」

そこまで言われると恥ずかしい。

「舞ちゃんは思ってるよりみんな、舞ちゃんの事が好きだよ。
 青学とか、ほかのみんなもきっと好きになる」
「谷岡さんみたいな逆ハーレムは狙ってないけど……」
「舞ちゃんには仁王くんがいるもんね。舞ちゃんが奮闘している時に仁王くんたらね」

と、立海が独自の動きをしていた時のハルが言動を暴露してく真鈴さん。
何してるのと叫びたくなる。
でもなんだかニヤニヤしてしまう。あとでからかってやるためにも詳しく聞きたい。
そんなガールズトークみたいな事をして。

合宿もあと数日で終わりを向かえようとしていた。



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