03


驚いた顔をしている渡瀬先輩に頭を下げる。
氷帝ではいじめはなくなったらしい。
跡部さんがせっかくまともなマネを無くすのがもったいなかったらしく、強制的に。

「お久しぶりです」
「うん、久しぶり」
「なんや、知り合いなんか?」

忍足さんが口をはさんでくる。
いや、この場合途中で割って入ったのは私か。

「前の学校で」
「あぁ、立海ゆうてたもんなぁ」
「どうですか、氷帝の生活は」
「楽しいよ。ありがとう。
 あ、それと三連覇おめでとう」
「俺からも、おめでとう言っておこうな。
 悔しいけれど、結果は変わらんし。
 高校では負けへんよ」
「ありがとうございます。
 こちらこそ、高校でも負けませんよ」
「まぁ、嬢さんはまだ一年、中学やし。
 日吉と戦わなきゃあかんな」
「どちらしにても、負けませんから」
「そりゃぁ、楽しみや」
「こちらこそ」

何故こんな所でこんな会話をしなければいけない。
この人、案外熱いらしいし。
桃城君、だっけ。
彼との試合で燃えてた。

「あ、みんなは元気?」
「ええ。相変わらずです」
「良かった。みんなには迷惑かけちゃったから。
 あのね、ここに来て私の駄目な所とか日吉君とかにたくさん言われたの。
 今考えると私、馬鹿だったなー、って思って。だから今度みんなに謝りたいの」
「気にしてないと思いますけれど」
「そうそう。今は反省してるんやしな」

ふぅん。
日吉君がね。
ここの人も甘いな。
でも気づけたのなら渡瀬先輩は成長なのかな。

「私の自己満足だから。
 あ、今度跡部君主催の合宿があるんだけれど立海のみんなは来るの?」
「はい」
「そっか。私、マネとしてかり出されるんだ」
「私もです」
「いっぱいお話しようね」
「ええ」

嫌いな人じゃいしお話ぐらいいっか。
氷帝に放り込んではいさようならとは流石にできないし。




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