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本当の優しさ、というのは何なのでしょうか。

気持ちは形のないものです。
優しさと捉える為には行動がなければわかりません。
と言っても、優しさ、にも色々あります。
度を過ぎれば押し付けがましい。
けれど、困っている人を見て見ぬふりは優しさではなく。
それでも何もしないのも、時に優しさである。
なんて思うと無限回廊に入ってしまいます。
怒るのも、また優しさです。
けれど下心があれば、それはもはや違うものになってしまいます。
そう思うと優しいと一言で言ってみても奥深いもので。
そして正解なんてきっとないのでしょうから。
考え続けるのが大切なのではないでしょうか。

けれど、優しい、と思うような行為。
それをされる人は勿論、見ている人も幸せ気持ちになります。
私は自然に優しくしてあげられる人になりたいと常々、思っています。

『誰かの為に生きることが出来る、優しい人間』

言葉にすれば簡単で、しかしそう安易なものではありません。
本当に人の為に行動できる人間なんて、そうはいない。
けれど、目標を持ってそうあれるようにしているのです。
どのような時に手を貸すべきか。
どうすれば幸せしてあげられるのか。
そう思いながら考えると、ふと周りがよく見えます。
特に、親切な人は。
そして一番目に入ったのは、柳生君。
貴方だったのです。
柳生君の事を尋ねるとみんな必ず言う、「優しい人」という言葉。
柳生君の凄さは。
何も言わずとも気づいてあげられて、恩着せがましくなく。
一緒にいる人の気持ちを安らげることの出来る。
そこだと思います。
そこにきっと皆も惹かれたのでしょうね。

そっと差し伸べてくれる手にその人にどれほど助けられたのでしょうか。
そのお礼を言いいたくなるという気持ちはとても自然だと思います。
しかし通りすがりの人でしたので、誰だかわからないそうで。
立海生だとはわかっているのですが……。
その相手の方を探すのを手伝っては下さらないでしょうか。
よろしくお願いします。

放課後、立海の最寄り駅にてお待ちしています。

追伸
お手紙、ありがとうございます。
まさか手紙を頂けるとは思いませんでした。
けれど、とても嬉しかったです。
文通。
とっても素敵な案です。
私でよろしければ、ぜひ。
テニス部の誰かに渡して下されば、届くと思います。
お手紙、お待ちしています。

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