01


今、私は立海の校門の前に立っている。
気分で仁王立ちで。
思ったけどハルの名字って結構あっちこっちで見るよな。
京都の通りの名前にもあるし。
私が仁王立ちしているのは相手が相手だから。
偉そうな相手には偉そうにしないとなめられるって精市先輩が言ってた。
まさか、とは思うけど彼がそういうならそうするまでだ。
あ、来た来た。
本日の練習試合相手……氷帝のR陣だ。
以前、渡瀬先輩がその書類を渡しに行ってたのだ。
その時数名に気に入られたらしいと。
綾菜からの情報で。
しかし、見た事がある顔数名と知らない方がちょいちょいいるな。
時期的に鳳さんや、日吉さんあたりはR陣じゃないか。

「あのー」

声をかけると数名眉間に皺が。
ミーハーだと勘違いされたのかな。
もしそうだったらきっともっと「あのぉ〜、すいませぇん」とか、キャピッという効果音と共に話しかけるぞ。
たぶん。
自分がやると思うと気持ち悪いけど。

「あ〜ん?なんだテメエ」

生あ〜んだ。
始めて聞いたけど。

「……時と場合によってはイラってくるよね、その口癖」
「っ!!てめぇ……!」

眉間の皺を作っている人物が増えましたー。
後ろで爆笑してる人数名。
本当に性格悪くなってるような……。

「クックック……。面白いな、お嬢さん。何の用なんや?」

めちゃくちゃ声が低いな、忍足さん。
ハルとはまた違う色気が半端ない。

「えーと精市先輩に言われまして、テニスコートまで案内します」

氷帝もマンモス校なのに実は立海の方が学校の敷地面積が広い。
それにお客様を案内無しにテニスコートに来いと言えない。
ので、やる事ないから迎えに行けと。
礼儀は大切にね。

「お前、マネなのか?」

まだ髪が長い宍戸さん。
短くする事をお勧めします。

「ええ。では、こちらへ」

ぞろぞろと後ろにくっついて歩いてくる氷帝の皆様。
なんか幼稚園の幼児と先生みたい。
それか鳥の刷り込み現象。
気分は親鳥?



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