01


テニスをしたりまったりしたりとのんびりとしていた私ですが。
月日は早い物で小学校に上がってからもうすでに半年が経ちました。
前世?の友人達はどうしているだろう。
そこ辺りはもう割り切っているものの時々、気になる。
けれど全員殺しても死にそうのない人ばっかりだから元気にしているだろう。

小学校に通っても精神は大人。
騒げないので大人しく本を読んでる。
真面目に授業を受け、休み時間は本を読む。
家に帰ったら宿題をしてからお兄様とテニス。
お稽古事で茶道や弓道をやってるからその時はできないけど。
だいたいそれで一日が過ぎる。

「ねぇ、弦兄」
「む?なんだ舞」

お兄様は「お兄様」と呼ぶ感じだったからそう呼んでた。
けど小学校に上がってから嫌がってたのでこう呼ぶ事に。
古風な家とは言え現代日本なのだ。
流石に恥ずかしかったらしい。
心の中は未だにお兄様だけど。
その内直さなければ。
その内、ね。

今はテニススクールの帰り。
家からそんなに離れてはいないから今では二人で帰っている。
スクールでは私もお兄様も同年代では敵はいなくなってしまった。
年上ももうちょっとしたら制覇できそうだ。

「少し遠いけど違うテニススクールとかも行ってみたいね」
「ふむ、そうだな。色々なやつとやるのも良い経験になるしな」
「大会は出ないの?」
「いや。まだまだや己に満足しきれてないからな」

お兄様が厳格なのはお父さん譲りで、もうこの歳から堅物になりかけてるからお姉さん心配だよ。
実際は妹だけど。

「弦兄は十分つよ……」

後方から急に引っ張られて言葉が発せなくなる。

「舞!?」

お兄様の焦った声がする。
何が起きているんだ。
後ろからの攻撃は人間、急には対処できないんだぞ。
見えないし。
よく解らないうちに後ろに引っ張られて車に強制的に乗せられたみたいだ。

は?
これって誘拐ですか?
マジですか。
やめて下さいよ。
お爺ちゃんは警察官なんだからね!
ちょっと違うけど。
いや、だからって何か変わるわけでもないけど。
贔屓ぐらいかな……。

って、なんで私こんなに落ち着いてるんだろ。
マイペースなのも程々にしろよ自分。
とりあえず現状確認。

此処は車の中。
隣には男。
現在地、不明。

……。
ジーザス!
解決策無いんですけど。
私にどないしろ言うねん。
あ、大阪弁混ざった。
四天宝寺も結構好きなんだよね。
て、だから違う。



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