05


休み時間を利用してこっそり
その古賀さんの机にラブレターを置いておいた。
逆呼び出しってなんか不思議な感じだな。
それで、昼休み。
例によって例のごとく校舎裏にて。


「お呼出し、ありがとう」

そう言うミーハー軍団。
今回は十名。回数を重ねる度に人数が増えて行くな。

「えっと、古賀さんって人はどなたですか?」
「今は用事があって、あとから来るわ。私は福会長の北島よ」

綺麗にまかれた金髪の人が腕を組んだまま名乗りを上げた。
幹部クラスになると多少美人な人になるな。
今までのは普通な容姿だけど。
美人ってプライドが高かったりするからなー。

「では用件だけ。お互いこうやってお呼出するのは時間の無駄ですし?
 嫌な気持ちしか残らないですから話し合いしたいなって思いまして。
 お互いの妥協案を出し合いましょう?」
「何も話しあう必要はないわ!貴方はテニス部員の皆様に近づかないで!」

一歩踏み出してくる平会員。
やっぱり短気。

「あ、近づかないで下さい。これに触れたくないなら」

隠し持っていたトリカブトを見せつける。

「トリカブトです。触れるだけで毒の犯されます。
 私は平和的解決を望んでいます。
 ですので暴力沙汰にならないようにこのような手段を使わせて貰う事をご了承下さい」

過激に思えるがそのぐらいしないと相手はひるまない。
こういう交渉は、お願いは隙を見せたらいけない。

「私は彼らにそういう気持ちを持っているわけではありません」
「そんなの本当かどうか判らないわ」
「しかし人間関係に口出しする権利はないと思います」
「私達は私達の中でやっているのよ。それを乱され行為は謹んで欲しいの」

平行線をたどっている。
お互いに譲れない所が対局の位置にあるからかな。
でも私が彼女らのせいで近づけないなんてハル達に言いたくない。
しかたない。

「私、極秘で表だってではありませんがマネをさせています。精市先輩に言われまして」

息を飲むのが判る。
顔を真っ赤にしてる人もしている。
なんでそんなにしてまでマネをやりたがるのかな?

「こっの!それでいい気になってるつもり!?」

さっきとは別の人が近づいてくる。

「近づかないでください」
「毒なんて気にしないわよ!!」
「では、これでどうですか?」
「っ!」

私は私の首にナイフを突きつけた。
流石に相手も止まった。



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