07


二人暮らしにするにあたって。
話し合いをする事に。
家事についてだ。

「舞、とりあえずこれで良か?」
「ま、そんなものでしょ」

朝ご飯にお弁当はハルが朝練で早いのでハルが作っておく。
晩ご飯は私。
休日の昼も。
掃除は自分の部屋は自分で、共有のスペースは当番制だ。
洗濯はま、年頃の男女なので私が。
男としては女の下着の処理が困るらしい。
私はそういうの気にしないし。
買い物はお互いに言い合って。
後々、問題がでたらその度話し合えばいい。

「しかし母さんも無茶をいいよる」
「転勤だからしかたないよ」
「絶対テニス部の連中に知られたら面倒事になるぜよ……!」
「んー、丸井さんとか?」
「丸井は餓鬼じゃからのぉ」

おからさまに落ち込んでるな。
ハルは詐欺師と言われて飄々としててかっこいいなんて噂が聞こえるけど慣れたら解りやすい。
飄々としているのは認めるけど。
加えリラックスしてなきゃこんなに素直じゃないけど。

「でもハルの友人達もハルの家に遊びにきたりするんじゃない?」
「それは断固拒否してるなり。詐欺師のプライベートをそう簡単に知らせるか」
「ふぅーん」

そういう物なのか。
人ごとだけど。

「頑張れ。明日入学式だから私、部屋に戻って準備しなきゃ」
「おー」
「明日も朝練あるの?」
「あるぜよ」
「初日から大変だね」
「王者の地位を守るためじゃ」
「……それ、本当にそう思ってるの?」
「プリッ」

まだ、そんな意識はないだろうね。
レギュラーでもないし。
私はせいぜい地味に暮らさせてもらいますよ。



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