02


縁日の出店をうろちょろしているハルの後ろにくっついて歩く。
以外と人、多いな。
しかしハルがすっごく輝いてる。
本当に好きだよね。
こうしてハルのカモフラージュ用の鞄に
縁日グッズが増えていくのだ。
歩く縁日。
うわ、全然かっこ良くない。

「舞」
「何?」
「ぼぅとしてるとはぐれるぜよ」
「大丈夫。ハルって背が高いし銀髪だからすぐにわかるよ」
「俺の方が困るなり」
「そう?」
「だから……!」

いきなり引っ張られて店と店の間の小さい道に入り込む。
どうした、何があった。
周りを見渡すと見た事があるお方が。

「参謀に見つかったら絶対にややこしい事になるの。
 舞、しょうがないから帰るか」
「いいの?」
「あらかたは見て回ったしな。
 参謀に見つかるのは嫌じゃし。
 舞が素の姿だから学校の舞とはわからんじゃろうが。
 だからこそ、見せたくないというかのぉ」
「……?ハルがそれでいいと言うならそれでいいけどさ」

さりげなく引っ張られた時に繋がれた手がまだ繋がってる。
そういえば手をつないで帰るなんて小学校の低学年ぐらいまでだったな。
女の子と手をつないで帰るのが恥ずかしくなってくるお年頃ってやつ。

「楽しかった?」
「まあの」
「そう」


「あれは、仁王と、知らない奴だな。
 あいつの彼女かよぃ」
「仁王先輩の彼女!?
 おお、なかなかじゃないスか。
 年下でしょうかね?」
「さあな。しかし仁王の奴、水臭いな。
 明日問いつめてやるぜ、ジャッカルが!」
「俺かよ!」



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