04


それで会ったばかりなので紹介する。

「私の幼馴染みの仁王雅治。
 こちらは白石蔵ノ介さんと遠山金太郎君」
「……初めまして」
「……初めまして、じゃあないじゃろ」

あ、そっか。
全国で会ったのか。
ハルは全国の後でも色々あったから時間差があったけど。
忘れてたな……。
正直に関わりがなかったから。
テニス部の人達とね。
個人的かかわり合いがある人はいるけど。

「なぁ、白石ぃ〜。知り合いだったんか?」
「ああ」

険悪な雰囲気だな。
ハルなんて睨んでるし。
ハルは目つき悪いんだから、よしたほうがいいと思うけど。

「驚きやわぁ。
 東京から来たって話は聞いておったけどまさか詐欺師の知り合いだとは思わんかったよ」
「世間はなんだかんだで狭いからの」
「詐欺にあわされた気分や」
「勝手に引っかかっただけじゃろ」
「ハハハ、そうやな」
「クックックッ」

うわー。

「あー、じゃあ折角だしテニスしたら?
 ここで会ったのは何かの縁だし」
「俺はかまわんぜよ」
「俺も、ええよ」
「ただテニスするのもつまらんから何かかけんか?」
「詐欺師と賭け事を挑む馬鹿が何処にいるんや」
「怖いんか?」
「怖いわけあらへん」
「じゃあ、ええじゃろ。
 そうじゃな、俺が勝ったら……舞に近づくな」
「ふぅん?じゃあ、俺が勝ったら一日、舞ちゃんとデートな」

は?
何故私が景品に?



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