02
「なぁ、手伝って、手伝って、手伝ってぇなぁ〜!!」
「……わかったから、静かにして」
「ほんま!?おおきに姉ちゃん!
あ、名前なんて言うん?
ワイは遠山金太郎言うんや。
どや、カッコええ名前やろう!」
「真田舞」
駄目だ。
この子に何をいっても無駄な気がする。
純真すぎるし。
だから子供ぽっいんだ。
だって今、小学六年生なはず。
私がリアルで小学六年生の時だってこんなには騒がしくなかったと思う。
それに最近はませてる子供もおおいしね。
「ほな、行こっか!」
「はいはい」
仕方ない。
流されてやるか。
やること無かったしね。
で、一時間経過。
見つからない。
当然といっちゃあ当然か。
遠山君、白石さんを探すの飽きてきてるな。
「な、たこ焼き食わん?」
「お金持ってるの?」
「あー、持ってへん。
いつも白石達が奢ってくれるから……」
私に奢れと?
でも小学生に払わせるわけにもいかないか。
仕方なしにお金をあげて近くの公園のベンチで食べる事になった。
さらにあっという間に平らげて足りないとだだをこね始めてしまった。
遠山君が満足できるだけ買ってあげたら私の財布が悲しい事になる。
私、どっちかって言うと倹約したい方だから困るんだけどな。
(だって、これ百合さんの家からのお金だし)
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