02


そんな感じで赤也は真田家に泊まりに来ていた。
どっから嗅ぎ付けたブン太先輩がジャッカルを引き連れ。
それに便乗したハル、に連れられたヒロ先輩。
それで

「ふむ、皆が行くなら俺も行こう。いいか弦一郎」

という感じで。
結局な感じになった。
部屋はあるから問題ないけど。
テスト前に勉強会と言え泊まりに来ていいのか?
基本的に要領がいい人ばかりだから成績が残念な人は赤也の英語以外はないのだけど。

だから最終的には赤也をしごく会になる。
真面目に己の勉強をしているのは柳生先輩とジャッカル先輩ぐらいか。
おい、それでいいのかお前らと心の中で思ったのは秘密。
だってみんなだし。
私は私の勉強をしたけれど途中でハルに邪魔をされて断念。
一度大学に行った身だから平気。
普通、部活ってテスト一週間前ぐらいには活動禁止になる。
テニス部の人達はそんなのおかまい無しに「自主練」と言う名目で部活してるし。
本当にそれでいいのか?とか思わなくはない。
先生達も黙認してるしそれだけテニス部に期待しているのは解る。
成績悪い人いないし。
風紀委員いるし。
生徒会の人いるし。
先生も実は口を挟めない部分があったり。
これは噂だけど。
テニス部顧問は先生間で恐怖のポジションらしい。
生徒が生徒だから。
そして成績残しているから下手に口出しできない。
コーチすら雇わずにやってるし。
蓮二先輩がいれば問題なし。
けど来年からどうすればいいのかな。
私が入る間はまだいいとして。

と思っている間に赤也が終わったみたいで机に突っ伏している。

「赤也、お疲れ」
「死ぬ、つーか死んだ」
「ま、期末が終われば朝から晩までテニスだけのテニスライフに突入するわけだし。
 あと数日、頑張れ」
「ずっと副部長の顔を見るのはそれはそれで嫌だな……」
「赤也!」
「可愛がられてる証拠なり。良かったの」
「そんな、人ごとみたいな!」
「知っとるか?
 一部では真田が父親で柳が母親。
 息子が赤也だってそう話しとる連中がおるんよ」
「そんな家族だったら俺、絶対家出してます」
「あ〜、そりゃあ最悪な家族だなって、ジャッカルが」
「何でも俺にふるのやめろよ!」
「俺も赤也みたいな手のかかる息子はごめんだな」
「お前ら勉強が終わったらさっさと寝ないか!」
「弦兄ってやっぱり父親みたいだね」
「む?」

家族説の補足。
母親は精市先輩説もある。
発端は綾菜だったり。
綾菜曰く。
お父さん、弦兄
お母さん、精市先輩。
長男 蓮二先輩
次男三男の双子、柳生先輩にハル。
それからジャッカル先輩、ブン太先輩、赤也と続くらしい。
私は双子の一つ下の年で長女、らしい。
カカア天下が半端ないと思う家系である。




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