04


そのままさぼり、空き時間だからさぼりってい言っていいかわからないけどさぼり続ける気のハル。
しかたないから、付き合う事にするか。

「一日、俺の為に時間空けておいてくれんか?」
「いいけど。何時?」
「明日」
「明日?急だね」
「舞と一緒に暮らせなくなったから今までみたいに傍にいる時間がなくなるじゃろ。
 埋め合わせ」
「あー、そう。解った」
「あと舞の俺の家にある荷物どうする気ぜよ」
「弦兄にハルとの事言って引き取るよ」
「そか。部屋が寂しくなるの」
「ベットとかはいらないから。だから捨てるなり好きにしていいよ」
「わかったなり」
「あ、じゃあ明日はハルの家に行くよ」

要る物と要らない物をわけて後は手荷物で持って帰ろう。
荷物、少ないし服とかもある程度捨ててもいいや。
物に執着ないし。

「ちゅーことでお前さんら、明日は手伝えよ」
「へ?」

ドアからぞろぞろと現れる皆。
何時からいたんだ、この人達。
しかも盗み聞きって。

「俺の為にってくだりからだよ」

私は何も言ってないけどな。
精市先輩だから何も言うまい。

「舞」
「家に帰ったらちゃんと話すよ」

複雑そうな顔をしている弦兄になるべく自然な笑顔を浮かべた。

「もう隠す理由はないから」

話はまた後で、と言う事で喫茶店に戻る。
喫茶店は凄く繁盛した。
予想してたけど凄かった。
行列が収まりきれなかった。
わざわざ他の所に行って客をかっさらってたし。
私は解らない程度ににさぼりつつ適度に頑張らせてもらった。
要領はよく、ね。

テニス部って本当カッコいい人ばっかだからキャーキャー声がする。
執事喫茶だったらもっと凄い事になってるだろうな。

「舞」
「ん?何、ハル?」
「さぼっちょるなら客寄せして来いって幸村が」
「あー、了解」
「俺も行くナリ。ついでに他の所で遊びながらな」
「はいはい」

あっちこっちで遊び回りつつ人の目を奪って宣伝。
ハルは遊んでしかないけど「客は手に入れとるぜよ」だ、そうで。
精市先輩も結局こうなるって解ってると思うからま、いいか。

「舞も楽しまなきゃ損ぜよ」
「ん、じゃあ勝負しようか」
「負けないなり」

精市先輩って素直じゃないから。
仲直りしたから二人で回っておいっで事なんだろうしね。



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