イカサマhoney page3 J夏休みになった。 打ち合わせの結果、夏休みは南は部活だが私は学校行かないしまあ特にはいっか、ということになった。 …ヒマだな… 「むっちゃんプール行かない?」 「えー、南とデートとかしないの?」 「あ、えーと向こうは部活あるから」 「そっかあ、じゃあさみしいね!」 さみしい…のかな? K新学期。そろそろいっかと一緒の登校をやめた。ら、あっという間に別れたという噂が立って、また次々に告白者が現れた。 「まだダメだ。続行で」 「了解」 また一緒に登校するようになったら『何やら喧嘩してたけど仲直りしたらしい』となり、何だよ〜という目で見られた。 何だよ〜はこっちだよ〜 L交際は順調だった。私たちのそれは小学生の友達関係と何ら変わりなかったからだ。一緒に学校に行き、家でゲームして、アニメ観にいき、試験前は勉強する(これは中学生っぽい)。 南の評判はママにもよかった。 「彼氏なんていうから焦っちゃったけどとっても健全ね!」 まあほぼほぼ小学生だからね… Mその日は観たかったアニメが公開終了してしまってて、そこで目についたホラー映画に嫌がる南をひっぱってった。 隣で「うわっ」「ぎゃっ」と小声で叫ぶ南がおかしくて、映画館を出てからニコニコそこを突っ込むと、南は顔を赤くして 「お前、あんま人前で笑わない方がいいぞ…」と言った。なんでだ。 N「ね、南とキスとかした?」 キャー!と他の友達が叫ぶ。 「キス…ああまあ何度か」 キャー! 間接キスだけど。私たち平気でペットボトル回し飲みするし。ほら小学生だから。 「どんなだった?やらかい?」 「固かったかな…(ペットボトルは)」 キャー!歯が当たったのね!? もう好きに言うがよい… Oそんなこんなで私たちの交際は中学卒業まで続いた。が、進学先も違うしさすがに付き合いは解消して高校はお互いそこそこにやっていこう、ということになった。 「立花、色々ありがとな」 「こっちこそ」 「俺けっこ楽しかったよ…」 「うん私も…」 最後に初めて繋いだ手は、なかなか離されなかった 続きます(次でおわり)→ ×
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