織姫は白鳥に恋 | ナノ


■織姫は白鳥に恋
 


私は七夕生まれだ。
私の名前は織姫から取ったのだと母は言った。

誕生日はいつも曇りか雨。
そして今年も織姫と彦星は会えそうにない。

けれど、

「ちょっとズルだけど、ここなら二人も会えるよね」

付き合い始めたばかりの彼に連れて行かれたそこは、プラネタリウム。

彼はさしずめ白鳥か。
じゃあ私は織姫じゃなくその番いの白鳥がいい。




2014.7.7


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