マケズキライ 3 | ナノ


33 マケズキライ 3
 


■ゼミ仲間との温泉合宿

「よ〜し、三郎! ピンポンだ! ピンポン勝負!」
「えー……」
 *
「結構イケると思ったのに、どうして肝心なところで空振りしたりするわけ?」
「ニコちゃんの浴衣のあわせが気になっちゃって……」
「下にTシャツ着てるし!」
「えっ着てるの? なんだ……」


■飲み会帰りのUFOキャッチャー

「リロックマ取った方が勝ち!」
「あ、結構得意かもこういうの」
 *
「コリロックマかあ……まあいいやかわいいし」
「ニコちゃん、俺が結構いいところに動かしたから取れたんだよ?」
「でも最終的に取ったの私だし!」


■昼休みの学食

「炭酸早飲み対決だ!」
「えー……そんなどっかのお笑い芸人みたいなこと……ニコちゃん女の子でしょう」
「その女の子に負け続けてるの誰!」
 *
「うわっ! きったないなあもう!!」
「いやごめんこれは俺無理だわ……げほげほ」



 そんな風に過ごしていたある日、ゼミの教室に入ろうとして耳に入ってきた会話。
「三郎は?」
「まだ」
「さっき三郎告られてただろ、同クラのプリティ女子に」
「えーじゃあニコちゃんは?」
「いやあ、女王様よりお姫様でしょ」


 そこで初めて自覚する。いつの間にか膨らんだ三郎への気持ちを。






(afterword)
ベタな展開でつづく

2014.2.21



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