警察に行くべきストーカーは何故かまだ捕まっていなくて(通報してないから当たり前だが)
それどころか私がこいつに捕まる危険度のメーターを急上昇させていた
「蒼待ちなさい!!」
『待ちません!メフィストさん、どこまでついてくるつもりですか!?』
「輪廻の果てまd『ここまでです』
今ぞっとするほどの、ある意味恐ろしい台詞が聞こえたが、これこそ幻聴というものだろう。ていうか幻聴にしよう。
「蒼、捕まりなさい!!」
『むしろ貴方が捕まりなさい!!』
「蒼が私の事を捕まえる、だと!?……それも、ありだな、うん…」
ぼそっと何か言いました、ね
この人の想像力、いや創造力は無限大だと確信しました
何を考えているのか分からない、ていうかあまり分かりたくない、私は何も知らない
『私が貴方を捕まえるんじゃなくて、警察が貴方を捕まえるって意味なんだけどね…あーもーいいや』
無駄な二酸化炭素を排出していると感じた私は、取り敢えずメフィストさんとの距離をおこうと走り出した
のだが
どこで計算を間違えたのだろう
思いっきり誤算だった
つまりだ、
彼は尋常じゃなく速かった
とにかく速かった
効果音がシュババババだと言えば皆様も彼がどれだけ速いのかがお分かりいただけるだろう
まるで風のように走るメフィストさん。むしろ風そのものだった
整った顔がにんまりとして、こちらに光の速度で近づいてくるではないか
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